読書のまとめ-1(読後画像・要約)

 

■ 日本はイギリスより50年進んでいる 信夫梨花著

 

 

「日本はイギリスより50年進んでいる」 信夫梨花著

2020/12月 20/12/16読了

 

イギリスから来ると日本が天国に見える!。イギリスに住んで確信。日本はもっと世界的に高く評価されるべきだと、イギリスの友人が言う。

 

偉大な大英帝国イギリス、一流の国イギリスより、今や日本は50年進んでいるという話。

 

イギリスには行ったことがないのでよく分かりませんが、日本を訪れたイギリス人は「日本は世界でも恵まれた国」との印象らしい。でもこれから少しでも方向が間違ったら日本もあっという間に没落国になってしまいそうですね。

 

今が一番かじ取りが難しい。孫の代まで恵まれた国であって欲しいと思います。

 

 

「日本はイギリスより50年進んでいる」 信夫梨花著
「日本はイギリスより50年進んでいる」 信夫梨花著

 

 

日本はイギリスより50年進んでいる  信夫梨花著 要約 2014年5月第一刷発行

 

●イギリスから来ると日本が天国に見える

 

●日本を訪れた、日本を知らなかったイギリスの友達は「日本とイギリスを比べたら、日本の方が色んな面で優れている。日本はもっと世界的に高く評価されるべきだ」という。

 

●世界に目を向ければ、日本のように恵まれた国は皆無に均しい。日本人は幸運である。今は。

 

 

■はじめに

 

●「失われた20年」・・いいえ、目覚ましい進歩を遂げたのは日本です。

●イギリスは戦勝国であったにもかかわらず、戦後、没落した。社会保障や企業の国有化が仇になり、国民は怠惰になり、政府は労働組合に振り回され、遂にイギリスの生産性はヨーロッパでジリ貧になった・・木村治美著「黄昏のロンドンから」1979年出版。

 

 

■第一章、日本はイギリスより5年進んでいる

 

1、慢性的に渋滞するロンドン、渋滞しない奇跡の大都市・東京

 その国は空港に降り立った瞬間に分かる

●ロンドンに到着して目にする光景は、インド、アラブ系の人の多さである

●知り合いのイギリス女性が成田空港に着いた直後「ああ、この国は全てがちゃんと機能している。この国は大丈夫だ」と安堵したという。

●渋滞がない。立体駐車場。

 

 

2、いつ来るかわからないロンドンの地下鉄。1分でも送れると謝罪する東京の車掌。イギリスの鉄道やロンドンの地下鉄の世界最古で老朽化している。

●みじめなロンドンの交通システム。高い運賃。

 

 

3、変わらないイギリスのコンビニ。どんどん進化する日本のコンビニ。

●日本はトイレが開放されている。各駅の無料トイレも日本特有。

●イギリス全体の少数民族の割合は8%で470万人。その半数がインド、パキスタン、バングラディッシュの南アジア人が占める。

 

 

4、人材不足を移民で補うイギリス、将来に備えてロボットを開発する日本。

●移民を受け入れたイギリスが抱える問題・・移民に使われる国民健康保険。働かないイギリス労働者。

 

 

5、一番乗りが自慢のイギリス、いつも一番でいたい日本。

●競争を拒むイギリスの労働者階級・・第二次大戦後社会主義を路線を歩む。頑張らない、競争しない、面倒なことは明日やればいい。

●日本の労働者階級の性格は限りなく中流階級に近い。

 

 

第2章、「おとぎの国」イギリス、「未来の国」ニッポン

 

1、歴史が財産のイギリス、伝統と進歩が共存する日本。

●日本人はイギリスのヘリテージの熱心な信奉者である。イギリスの歴史に憧れと価値を見いだす。

●「日本の文化は過去とのつながりを理解しながら、未来を見つめている」多くの日本人はそれを殆ど無意識のうちにやっている。未来研究ディレクターのイギリス人ジョー・ステイトン。

 

 

2、女王様中心のロンドン、未来都市・東京

●法的にはイギリスの主権は今も議会の中の国王。イギリス国民は今も法的には臣民のまま。階級は今も脈々と続いている。貴族階級の頂点に立つのが英国王室。歴的景観を舞台装置として守り、インフラ整備は後回し。

●テクノロジーを目の敵にする労働者階級。労働階級もその歩みを遅らせている。

●階級、テクノロジー、人種や文化がぶつかり合うロンドン。

 

 

3、アンチークだらけのイギリスの生活、最新技術と直結した日本の生活

日本の最新住宅はイギリスにとってほとんどSF映画

キッチン、コンロ、グリル、冷蔵庫、炊飯器、床暖房、ソーラーパネル、浴室機能、家庭用燃料電池、

●日本市場のプロダクトの多さ

 

 

4、スタンダードの無いイギリス、スタンダード向上に邁進する日本

●イギリスは、もはやイギリス人のものではない。

ジャガーやランドローバーもとっくの昔にイギリスの企業でなくなった。

ラグジュアリーマーケット、ハロッズ、サボイホテル、ホテルドーチェスター、タイムズ、セルフリッチズ、ヒースロー空港、も他国に渡った。原発事業は外国に丸投げ。

●イギリス経済は今や外国資本によって成り立っている。

●製造業を見下しがちなイギリス人のエリート文化と、なんでも国や社会のせいにしがちな労働階級の文化。短期主義。

●日本が知らない、二大政党の問題点・・長期的ビジョンや戦略的思考が薄い。産業革命時代のインフラの近代化が置き去りにされ、途上国と同じスパイラルに陥っている。

英国病の原因が二大政党にある・・森嶋道夫

●イギリスは多種多様な国や文化の人たちによって構成されている。

●スコットランドの独立問題

●ロンドンの求心力はごった煮。ロンドンの求心力と葉、そこにスタンダードや統一性がないこと。

 

 

第3章、日本のスタンダードはイギリスではファーストクラス

 

1、赤信号でもわたるイギリス人、赤信号なら車が来なくても渡らない日本人

●1982年のフォークランド戦争以後、イギリスの戦争は、未開の土地に文明をもたらすことを大義とした新帝国主義の次なるステージのスローガン。イギリスは戦争に疲れてしまった。

●イギリスはヨーロッパの薬物依存の首都

●日本は、人が信じられる社会。

 

 

2、礼儀正しい日本の店員、客を平然と無視するイギリスの店員

●日本のサービス精神は世界一・・日本では良質のサービスが社会全体の規範。

●イギリス人も知らない上流文化が日本にはある

●今やロンドンの生活費は世界一

 

 

3、「働くだけ損」というイギリス人、「それでは肩身が狭い」と思う日本人

●日本の自動改札機は、基本的に開きっぱなしの状態。

●生活保護に群がるイギリスのニート。

●社会主義から新自由主義にの時代になっても、社会保障制度温存、人口が日本の半分のイギリスで、日本の10倍近い金額を福祉に費やし、しかも窃盗犯罪件数も日本尾10倍・・この理論は正しいか?

 

 

4、ゴミを道路に捨てるイギリス人、家の前を掃除する日本人。

●日本についてすぐ築くのが街の清潔感

●酒を飲むと攻撃的になるイギリスの若者・・ビンジ・ドリンキング・カルチャー・・街には暴力と攻撃性が溢れている。

●日本の太目はイギリスの標準

●美意識とともに生きる日本人・・明確な四季が影響している・・情緒がある・・感性を鋭くする

●イギリスは季節感は希薄。

 

執筆家、コーディネイター 信夫梨花氏
執筆家、コーディネイター 信夫梨花氏

 

信夫梨花(しのぶりか)は、大阪府立大学卒業。大学サークルで英語のディベートを学ぶ。京都大学大学院を経て、米ウィスコンシン大学マジソン校修士課程修了。比較教育学専攻(サッチャー政権の中等教育改革)。国際交流基金勤務を経て渡英。以後、英国政府観光庁推薦のライター・コーディネイターとして活躍。14年間のロンドン生活を経て、2015年よりスペイン在住。14年間の在英中、日本のメディアの取材や執筆、コーディネイターを手がける。2001年から14年間、キネマ旬報決算号に英国映画界事情を寄稿。英国関連イベントでの通訳やレクチャー出演も。ラジオやテレビ番組『グレーテルのかまど』出演。著書に『英国の首相に学ぶ 反論の伝え方』など。

☆*******

 

 

 

■ 老いの才覚 曽野綾子著

 

 

「老いの才覚」 曽野綾子著

2020/11月 20/11/03読了

 

以前に読んだ本ですが、要約まとめをやっておらず、今回再度読みかえしてまとめました。

 

曽野綾子さんは好きな作家です。この人の生き方がいいですね。

 

老年の時に心することが多々発見できた本でした。

 

 

「老いの才覚」 曾野綾子著
「老いの才覚」 曾野綾子著

 

 

老いの才覚 曾野綾子 要約

 

 

第1章・・なぜ老人は才覚を失ってしまったのか

 

●昔の老人はオイル「才覚」があった。

才覚とは、最近よく言われるCIMのようなもの

要するに才覚とは、自分をどうすべきか、と判断する「才覚」。要するに、今まで得たデータを駆使して、最良の結果を出そうとするシステムのことです。

 

●基本的な苦悩がなくなった時代が、老いる力を弱くした。

私の接してきた途上国は全く違います。世界の多くの土地で「食えない」人がいる。

世界には乞食がいくらでもいる。

日本は貧しさを知らないから豊かさがわからないのです。

世界を見れば、日本ほど恵まれた国はそうはありません。

日本ほど格差のない国はない。国民健康保険や国民年金、生活保護法がある国など、めったにありません。

 

●戦後の教育思想が貧弱な精神を作った。

戦後日教組が、何かにつけて。「人権」「権利」「平等」を主張するようになりました。その教育を受けた人たちが老人世代になってきて、ツケが回ってきたのだと思います。

「損をすることには黙っていない」ろいうのも、日教組的教育の欠陥。

本能をコントロールすることが「遠慮」なのです。

 

●老人の使う言葉が極度に貧困になった

原因の一つは、読書をしなくなったからです。

読書には、経験できないことを学び、非常な自由が与えられます。

●外国人の会話は実にしゃれている。

私は、自分の財産というのは、深く関わった体験の量だと思っています。

 

 

第2章・・老いの基本は「自立」と「自律」

 

●他人に依存しないで自分の才覚で生きる

原則は」あくまで自立すること

●その時々、その人なりのできることをやればいい

●自分の能力が衰えてきたら生活を縮めることを考える。

●人に何かをやってもらうときは、対価を払う。

●いくつになっても「精神のおしゃれ」が大切

●自立を可能にするのは、自律の精神

●健康を保つ2つの鍵は、食べ過ぎない、夜遊びしない

 

 

第3章・・人間は死ぬまで働かなくてはいけない

 

●ひと昔前まで、人は死ぬまで働くのが当たり前だった。●老人になったら、若い人の出る幕を作ってあげるべき

●老人が健康に暮らす秘訣は、目的・目標を持つこと

●「何をしてもらうか」ではなく「何ができるか」を考える

●料理、掃除、洗濯、日常生活の営みを人任せにしない。働くということは外へ出ることだけではない。

 

 

第4章・・晩年になったら夫婦や親子との付き合い方も変える

 

●「折衷」を許し合える夫婦になる

半分好きなことをして、半分はお互いに妥協して暮らすんです。

●親しき中にも礼儀あり・・夫婦や親子の間でも必要

老いれば、何でも許されると思う人がいますが、それも一種の甘えだと思います。

●親子においても「リターン・バンケット」の思想が必要

●身近な人に感謝する

●子供の世話になることを期待しない

 

 

第5章・・一文無しになってもお金に困らない生き方

 

●分相応、身の丈にあった生活をする

そもそも人間は、一人当たり畳一枚分の面積があれば暮らせます。

●必要なお金がないなら、旅行も観劇もきっぱり諦める

私はいつでも、優先順位をかなりはっきり決めて、行動することを習慣にしています。

●義理を欠く・・冠婚葬祭から引退する・・支出を減らす

●冠婚葬祭は「うち流」を通せばいい・・ジミ葬・・お通夜もせず、総勢20人でお葬式。

故人が心から愛していた人たちに囲まれて、このうえなく温かいお葬式ができた・・「うち流」。

●備えあっても憂いあり・・一文無しになったら野垂れ死にを覚悟する。

 

 

第6章・・孤独と付き合い、人生をおもしろがるコツ

 

●老年の仕事は孤独に耐えること、その中で自分を発見すること

●一人で遊ぶ習慣をつける

●生涯の豊かさは、どれだけこの世で「会ったか」によって図られる

●どんなことにも意味を見いだし、人生をおもしろがる

●冒険は老年の特権である

●いくつになっても、死の前日でも生き直しができる

 

 

第7章・・老い、病気、死と慣れ親しむ

 

●他者への気配りと、忍耐力を養う・・老齢になって身につける二つの力

老齢になって身につける「老人性」に、二つの柱があります。

一つは利己的になること、もう一つは忍耐がなくなることです。

●七十五歳くらいから肉体の衰えを感じ始める

●健康を保つことを任務にする

●病人になっても明るく振る舞うこと、喜びを見つけること

●死に慣れ親しむ・・「老・病・死」

●一人になった時の予行演習をする・・火災訓練と同じようなもの

●跡形もなく消えるのが美しい・・物を減らす・葬式も必要ない・財産何も残さない

 

 

第8章・・神様の視点を持てば、人生と世界が理解できる

 

●あの世があるか、ないか、わからないが、分からないものはあるほうに賭ける

●神様がいると思ったことが、二度ある。

●嫌いな人でも嫌いなままで、「理性の愛」

●引き算の不幸ではなく、足し算の幸福を

人間の一生に与えられるもの・・別紙

 

●信仰を持つと価値判断が一方的にならない

●神の視点があってこそ、初めて人間世界の全体像を理解できる

壮年と老年は精神の完成期であり、とりわけ老年期の比重は大変重い。

●神われらと共に・・ブラジル詩人アデナール・デ・パロスの詩・・

 

作家 曾野綾子氏 
作家 曾野綾子氏 

 

曾野 綾子(その あやこ、1931年(昭和6年)9月17日 - )は、日本の作家。「曾野」表記もある。本名は三浦知壽子。旧姓、町田。夫は三浦朱門。カトリック教徒で、洗礼名はマリア・エリザベト。聖心女子大学文学部英文科卒業。『遠来の客たち』が芥川賞候補に挙げられ、出世作となった。以後、宗教、社会問題などをテーマに幅広く執筆活動を展開。エッセイ『誰のために愛するか』はじめベストセラーは数多い。近年は生き方や老い方をテーマとしたエッセイが多く、人気を集めている。保守的論者としても知られる。大学の後輩である上皇后美智子とは親交が深く、三浦の生前から夫婦ぐるみで親しかった。上皇后(天皇)夫妻が葉山で静養する折、夫妻で三浦半島の曽野の別荘を訪問することも多い。日本財団会長、日本郵政取締役を務めた。日本芸術院会員。文化功労者。

 

 

人間の一生に与えられるもの   曾野綾子 
人間の一生に与えられるもの 曾野綾子 

 

 

人間の一生に与えられるもの   曾野綾子

 

一生の間に

ともかく雨露を凌ぐ家に住んで

毎日食べるものがあったという

生活をできたのなら

その人の人生は基本的に

「成功」である

 

 

もしその家に

風呂やトイレがあり

健康を害するほどの暑さや寒さからも守られ

毎日乾いた布団に寝られて

ボロでもない衣服を身につけて暮らすことができ

毎日おいしい食事をとり

戦乱に巻き込まれず

病気の時には医療が受けられるような

生活ができたら

その人の人生は地球レベルでも

「かなり幸運」である

 

 

自分の好きな勉強をし

社会の一部に組み込まれて働き

愛も知り

人生の一部を選ぶことができ

自由に旅行し

好きな読書をし

趣味に生きる面も許され

家族や友だちから信頼や尊敬、好意を受けたなら

もうそれだけで

その人の人生は文句なしに

「大成功」と言える

 

☆*******

 

 

 

■ みっともないと、日本人 榎本博明著

 

 

「みっともないと、日本人」 榎本博明著

2020/10月 20/10/07読了

 

 

日本文化論の本です。

 

「間柄の文化」という日本の文化的伝統を大事にし、グローバル化時代の地球上に存在する様々な文化の多様性を維持していくことが大事である。

 

それには日本語力をきちんと身につけること。色々と勉強になる本でした。

 

 

心理学者 榎本 博明氏 
心理学者 榎本 博明氏 

 

榎本 博明(えのもと ひろあき、1955年8月14日 - )は、日本の心理学者。東京都生まれ。東京大学教育学部教育心理学科卒業。東芝市場調査課勤務の後、東京都立大学 (1949-2011)大学院心理学専攻博士課程中退。1994年、「自己開示に関する心理学的研究」で、東京都立大学より博士(心理学)の学位を取得。川村短期大学講師、大阪大学人間科学部助教授等を経て、2003年に名城大学人間学部教授、2011年に退職し、MP人間科学研究所代表となる。

 

「みっともないと、日本人」 榎本博明著
「みっともないと、日本人」 榎本博明著

☆*******

 

 

 

■ 京都の壁 養老孟司著

 

 

「京都の壁」養老孟司著

2020/9月 20/09/04読了

 

 

題名につられて、「京都の壁」を、読みました。

 

第一章の「城郭のない街」・・日本の都市のあり方は、少し勉強になりましたが、その他の第二章から第十章は、内容がまったくつまらなく「えっ」とい感じの本でした。

 

「心の壁」を持つ日本の都市のあり方は、日本家屋の建築デザインに色濃く残っているということだと思います。

 

それに関しては勉強になりました。ま~こういうこともありますね。

 

 

「京都の壁」 養老孟司著
「京都の壁」 養老孟司著

 

 

京都の壁  養老孟司 要約 2020/09/04

 

閉鎖的でありながら開放的、世の中の移り変わりを忘れない。

したたかな京都の本質は、日本人の特質そのものである。

 

まえおき

言葉はやわらかいけど、本音を言わず、直接的な表現をしながら、本当は何を考えているのかわからない・・・これがまた「京都人はいけず」といわれる原因のひとつなのでしょう。

 

第二章から十章までは極めてくだらない内容だった。

 

 

第一章 城郭のない街・・日本の都市のあり方

 

■大陸では城壁で囲むのが常識

 

●都市として京都を考えたときに、一番不思議なのは町全体を城壁で囲むような「城郭がない」ということです。

●京都の街を見て、日本の天皇制は城郭を造らなかったのだと気づきました。

●城郭がないということは、逆に都市として独立していないということになりますが、こういう文化はあまり例がありません。

 

 

■城郭は「結界」

●京都は普通の都市ではない。城郭というのは本来「結界」です。

●京都だけでなく、日本人は物理的な城郭を造ってこなかった。

 

 

■「借景」ができた日本

●日本人は古くから自然に親しんできました。・・住んでいるところから切れ目なく自然につながっていく風景を大事にした。

 

 

■城郭に代わる結界

●日本では城郭を造らなかったので、代わりにできた結界、それが「心の壁」です。土地の心の壁はある。

 

 

■障子や襖はネコでも開ける

●京都御所は塀だけで長いあいだ安泰を保ってきた。・・誰でも乗り越えられるが、誰も越えようとしない。

●障子や襖は、外国人はドアではないという。・・それは心理的な障害です。

●「開けてはいけない」「入ってはいけない」という心理的な障壁が、京都に城郭がない理由です。

●日本人は、空間認識の仕方が違っていて、それが家の造りにも反映している。

 

 

■日本人の「うち」と「そと」の意識

●内と外の区別。これが日本人の共同体の特徴です。

●土地に生きている地元の人たちは、古い記憶を持ち続けている。その典型が京都です。・・日本人特有の性質を今も色濃く残しているのが京都です。

 

医学者、解剖学者 養老 孟司氏 
医学者、解剖学者 養老 孟司氏 

 

養老 孟司(ようろう たけし、1937年11月11日 - )は、日本の医学者、解剖学者。東京大学名誉教授。医学博士。ニュース時事能力検定協会名誉会長。神奈川県鎌倉市出身。2003年に出版された『バカの壁』は450万部を記録し、第二次世界大戦後の日本における歴代ベストセラー5位となった。1937年、小児科医の養老静江(1899〜1995年)と養老文雄(三菱商事勤務)の次男として神奈川県鎌倉市で生まれる。栄光学園中学校・高等学校、東京大学医学部を卒業後、東京大学医学部附属病院での1年間のインターン(研修医)。その後解剖学の道を志した。1967年3月に東京大学大学院医学系研究科第一基礎医学専攻博士課程を修了、医学博士の学位を取得。学位論文の題は「ウロコ形成におけるニワトリ胎児表皮の増殖と分化」。東京大学医学部助手・助教授を経て、1981年に解剖学第二講座教授。この間、1971年~1972年オーストラリアのメルボルン大学に留学。1989年から1993年、東京大学総合研究資料館館長。1991年から1995年東京大学出版会理事長。1995年春、東京大学を57歳で早期退官。以後は短期で北里大学教授。大正大学客員教授。

☆*******

 

 

 

■ おとな二人の午後 塩野七生x五木寛之共著

 

 

「おとな二人の午後」異邦人対談  塩野七生✕五木寛之 共著 

2020/8月 20/07/27読了

 

近現代史のように重くないので、気楽に読めました。

 

家庭画報に掲載された今から20年前の対談ですが、時間を感じさせないいい本でした。

 

しかし

 

この二人の、マロっとした上品さは、何なんだろうね? やはり教養ですかね!

 

 

「おとな二人の午後」 塩野七生・五木寛之共著
「おとな二人の午後」 塩野七生・五木寛之共著

 

 

おとな二人の午後 塩野七生✕五木寛之 異邦人対談 要約 2020/07/27

 

今から20年前のものですが、実に新鮮な対談でした。

近現代史のような重苦しさはなく、爽やかな感覚で読めました。しかし

この二人の、マロっとした上品さは、何なんだろうね? やはり教養ですかね。

 

 

■年をとったら、気を張らなくちゃいけないんですよ・・塩野

 

■この年になってみれば、体に栄養をつけることよりも、心が華やぐっていう瞬間のほうが大事だから・・五木

 

■自分で楽しんでるんだからいいじゃないですか、人生は遊びだもの・・五木

 

■日本人は学校に多くを求めすぎですよ。学校は読み書きそろばんだけ教えればいいと割り切るぐらいのものですね。しつけはやはり過程でやるものです。・・塩野

 

■日本の外交がだめなのは、もうしょうがない。日本では教育だって、この説得のおもしろみを教えないし。・・塩野

 

■でもね、私が非常にうらやましく思う日本の女性っていうのは、専業主婦なのよ。ときに、ああ無防備なんだなあと感じるんです。・・塩野

 

■京都に終末ケアの名医がいらっしゃる。この名医は三つのことしかしないという。ひとつは相手の話を聞く。もう一つは触る。三つめはほめる。・・五木

 

■私が考えている古代ローマ史って、学問ではないんですね。それはずーと感じてますね。・・塩野

 

■ぼくも歴史というものはほんとうはないと思う。歴史はフィクションなんだと考えたほうがいいというふうに考えているんです・・五木

 

■ダンテいわく、「自分の頭で考えて、そのうえでまとめて表現しなければサイエンスにならない」つまり、サイエンスも表現にまでいかなければならないわけですよ。・・塩野

 

■私、思うんですけどね、つまりいろんなものを楽しむのよ。多くのことは、やはり心であじわうんですよ。そのために歴史や物語が助けてくれるんです。・・塩野

 

■建物の価値というのも、感動する受け手の人間の感性によりますよね・・塩野

 

■展示会を見るコツっていうのも、ぼくはひそかにひとつもってるんだけど、それはもしも盗むとしたら、ここにある絵のなかでどれを盗むかということを本気で考えながら絵を見ると、とっても真剣になれる、ということ。・・五木

 

■多神教と一神教のちがいはなにかといったら、相手の信ずる宗教を認めるか、認めないか、そのちがいなんです。日本人はいにしえから多神教だったんです。私たちが先進国のなかで唯一キリスト教国でないのは、けっして欠点ではありません。・・塩野

 

■私は「ローマ人の物語」を書きながら、われわれ日本人がどれだけいいものをもっているか、をつくづく感じてるのよ。・・塩野

 

■ヨーロッパのシンポジウムでも私、言ってるんです。仏教だけのところでは宗教戦争は一切起こってないと。それは私たちの宗教観の特質だから、堂々としていればいいんですよ。・・塩野

 

■三年たったら古く感じられるくらい時代と密着しなければ、三十年後にいきいきと感じられないっていうこと。それにしても、時代っていうのは大事だよね。・・五木

 

■そもそも人間は一生、自分のことをほんとにわかってくれる人なんていない。ほんのちょっとぐらいわかってくれる人が世の中にひとりいたら幸せって、そのくらいに考えたほうがいいみたいですね。・・五木

 

■いま、日本人は、明治とか戦後とはちがうほんとうの意味での、創氏改名みたいなことを要求されてるんだろうと思います。振り返れば明治以来の和魂洋才がだめだったことがはっきりわかったのが、結局敗戦なんです。・・五木

 

 

歴史作家・小説家・評論家 塩野 七生氏
歴史作家・小説家・評論家 塩野 七生氏

 

塩野 七生(しおの ななみ、女性、1937年7月7日 - )は、日本の歴史作家・小説家・評論家である。名前の「七生」は、ペンネームではなく本名。7月7日生まれであることに由来。『ルネサンスの女たち』(1968年)でデビュー。イタリアの歴史を繙く作品で知られる。著書に大作『ローマ人の物語』(1992~2006年)、ローマ史の重要性を説く『ローマから日本が見える』(2005年)など。文化功労者、文化勲章受章者。東京市滝野川区(現・東京都北区)生まれ。東京都立日比谷高等学校、学習院大学文学部哲学科卒業。1963年からイタリアに遊びつつ学び、モード記者として活躍。ヴァレンティノ・ガラヴァーニなどを日本に紹介する記事を担当した。1968年に帰国すると執筆を開始。『中央公論』掲載の「ルネサンスの女たち」でデビュー。イタリアへ。1970年には『チェーザレ・ボルジアあるいは優雅なる冷酷』で毎日出版文化賞を受賞。同年から再びイタリアへ移り住む。フィレンツェやローマに在住し、ローマ名誉市民を経てイタリア永住権を得ており、ローマに在住。1992年から古代ローマを描く『ローマ人の物語』を年一冊のペースで執筆し、2006年に『第15巻 ローマ世界の終焉』にて完結した。『文藝春秋』で巻頭エッセイ「日本人へ」を執筆。2020年代以降も執筆やテレビへの出演などで活動している。

 

 

小説家・随筆家 五木 寛之氏
小説家・随筆家 五木 寛之氏

 

五木 寛之(いつき ひろゆき、1932年〈昭和7年〉9月30日 - )は、日本の小説家・随筆家。福岡県出身。旧姓は松延(まつのぶ)。日本芸術院会員。少年期に朝鮮半島から引揚げ、早稲田大学露文科中退。作詞家を経て『さらばモスクワ愚連隊』でデビュー。『蒼ざめた馬を見よ』で直木賞受賞。反体制的な主人公の放浪的な生き方(デラシネ)や現代に生きる青年のニヒリズムを描いて、若者を中心に幅広い層にブームを巻き起こした。その後も『青春の門』をはじめベストセラーを多数発表。1990年代以降は『大河の一滴』など仏教、特に浄土思想に関心を寄せた著作も多い。

☆*******

 

 

 

■ 夫婦のルール 曽野綾子✕三浦朱門 共著

 

 

「夫婦のルール」 曽野綾子✕三浦朱門共著

2020/7月 20/05/30読了

 

 

2014年の単行本を加筆して2016年夏に刊行された本です。

 

90歳と85歳の作家夫婦が明かす人間関係と人生の極意、夫婦の老後をどう生きるか?がテーマ

 

この本が刊行されて4カ月後に三浦朱門は亡くなっています。

 

老作家の二人ならではの、印象に残る言葉が多々ありました。

 

いい本でした。

 

 

「夫婦のルール」 曾野綾子著
「夫婦のルール」 曾野綾子著

 

 

夫婦のルール  曽野綾子著✕三浦朱門著 要約 2020/05/30

2014年の単行本を加筆して2016年に刊行

 

はじめに

 

●結婚生活とは、わが人生を作る場所

●子供は結婚したら他人と思った方がよい

 

 

第一章・夫婦の人生はいつも想定外

 

●自分の都合の悪いことは隠さない

●結婚に理想は禁物

●結局好みだけで生きてきた。好きなことや、やりたいことしかしていない。

●二人で共通のものをどのくらい広げていけるかが大事

 

 

第2章・夫婦ケンカで夫が勝ってはいけない

 

●今日の失敗を笑い合う・・結婚とはもう一つの人生を同時に味わうこと

国家を信用しないということは極めて重要。備え、生きる

●女房がいない自由を楽しむ

ある年齢になったら、男は女房がいなくても、衣食住ができるようにしないといけない

●なせばならないのが人生・・まあ、どうでもいいやが大事

いつも最悪の事態を想定する・・なせばならないのが私たちの人生・・忘れること大事

 

 

第3章・夫婦も親子も「裏表」があっていい

 

●気遣いしないのが円満同居のコツ

●親の世話は、つかず離れず、心をこめず

●親にしてやるべきこと・・平和に天寿を全う、厳しい状況でない形で死なせてあげること

●子育てのためには、親と同居すること

 

 

第4章・子供に取りつく親になってはいけない

 

●他人と違うことをやれ

子供はちゃんと自立させないといけない・・自立こそ重要

人間は平等でない

●自分は何が好きか、自分が何に向いているかを、考えた方がいい

●「いい親を」になるより、自分の人生を生きよ

 

 

第5章・何事も「たかが」と思えばうまいく・仕事も人間関係も

 

●不純な動機も、時には必要

●アフリカで学んだ「人間とは何か」

●人間は、異性と暮らして他の性を知る・・子供を産んで初めて親というものを知る。

●小説とは小さな説。つまり「くだらない個人的な意見」・・小説家はくだらないことを言うのが仕事

 

 

第6章・根も葉もあるジョークで「人生をいなす」

 

●努力なんかはするな、義理は欠け

●表現力で、ちょっとかわす。・・才能より健康が大事・・精神が弱い人は

人生のほとんどは運だ

夫婦にとって最大の危機は、相手に先立たれること

●毎日想定外なことがあるから、生きることは面白い・・人生は面白い

 

 

第7章・介護は片手間に、葬儀は極秘に

 

●介護は片手間に、できるだけ手抜きして

●親の死は世間に知らせない

●介護はお金を払って、プロに任せよ

●墓に家名は入れない

 

 

第8章・五十代から「一人で生きる」準備を始める

 

「第一の人生」を引きずらない

●老人になることのメリットは、今の自分の状態に合わせて生きること

●「第二の人生」の前に大事なのは、備えること。非常事態にならないため。

五十代から「一人で遊べる」世界を作る

●自分の「個の世界」は50代から築いていくこと

●配偶者が自分のことを何もかもやってくれるわけではない

●老人も「少し無理して」生きるべき

●ケガも病気も、人生の味わい

●60代からの料理は「頭の運動」

●畑仕事で「失敗する楽しさ」を知る

●すべての死は孤独死

●配偶者の老いを通して、自分の老いを知る・・ガクンと老いるのは75歳を過ぎてから

 

 

第9章・「人と比べる」ところに、不幸が生まれる

●信仰の形は夫婦でも違う

●人生の成功や失敗を考えない自由

 

 

第10章・「死に方」を考える前にしておくべきこと

●どんな人生も、仮の旅路・・死ぬときは死ぬのがいい

何かを「やめる」ための指標を決めておく

●着物二枚、草履一足だった母の最期

ものをどんどん減らす・・遺品は残さない

●終わりが素敵なら、それまでが少々みっともなくていい・・老いを認めて楽しむ

●死ぬということはいいこと・・死は新しい生につながっていく

●死んだ後のことは「あとは野となれ、山となれ」

 

 

おわりに

●夫婦は家庭の中でそれぞれの道の歩き方を見出せばいい

●人間として死ぬ日まで成熟してきたと言える実績があったほうがいい

 

 

作家 曾野綾子氏 
作家 曾野綾子氏 

 

曾野 綾子(その あやこ、1931年(昭和6年)9月17日 - )は、日本の作家。「曾野」表記もある。本名は三浦知壽子。旧姓、町田。夫は三浦朱門。カトリック教徒で、洗礼名はマリア・エリザベト。聖心女子大学文学部英文科卒業。『遠来の客たち』が芥川賞候補に挙げられ、出世作となった。以後、宗教、社会問題などをテーマに幅広く執筆活動を展開。エッセイ『誰のために愛するか』はじめベストセラーは数多い。近年は生き方や老い方をテーマとしたエッセイが多く、人気を集めている。保守的論者としても知られる。大学の後輩である上皇后美智子とは親交が深く、三浦の生前から夫婦ぐるみで親しかった。上皇后(天皇)夫妻が葉山で静養する折、夫妻で三浦半島の曽野の別荘を訪問することも多い。日本財団会長、日本郵政取締役を務めた。日本芸術院会員。文化功労者。

 

 

作家 日大芸術学部教授、文化庁長官 三浦 朱門氏
作家 日大芸術学部教授、文化庁長官 三浦 朱門氏

 

三浦 朱門(みうら しゅもん、1926年〈大正15年〉1月12日 - 2017年〈平成29年〉2月3日)は、日本の作家。日本大学芸術学部教授、文化庁長官(第7代)、社団法人日本文藝家協会理事長(第7代)、日本芸術院院長(第4代)などを歴任した。東京府豊多摩郡(現:東京都中野区)東中野生まれ。父はイタリア文学者の三浦逸雄。旧制高知高等学校。旧制高知高等学校3年生の時に勤労動員され、1945年7月21日、陸軍二等兵として千葉県我孫子で入隊、千葉県の仮兵舎で敗戦を迎える。復学後、1948年東京大学文学部言語学科卒業。1950年第17次『新思潮』に参加し、1951年の「冥府山水図」で「芥川の再来」と呼ばれ、1952年「斧と馬丁」で芥川賞候補となり、作家活動に入る。妻の曽野綾子(本名:三浦知寿子)とともに、“第三の新人”の一人。日本大学芸術学部非常勤講師。1952年助教授、1967年教授。1969年辞職。のち中部大学女子短期大学教授、1991-95年学長を務めた。妻・綾子とともにカトリック信徒で、同時に天皇崇拝家。2017年2月3日、間質性肺炎のため死去。91歳没。

☆*******

 

 

 

■ 復刻版 初等科國史 文部省著

 

 

「初等科國史」 文部省(戦後GHQに廃止されました)

2020/6月 20/05/30読了

 

 

昭和18年3月に発行された戦前の小学校6年生の教科書です。

 

ほとんど使われずに戦後を迎え廃止された教科書ですが、内容は神話から始まる俯瞰的な、きわめて普通の歴史書でした。

 

私の小学校6年の時の教科書より数段いいです。

 

今の小学校6年の教科書「新しい社会6」も、日本国史に変えて、良いも悪いも俯瞰的に国史をきちんと教えたほうが良いと感じました。

 

ついでに、推古12年(604年)に聖徳太子が作ったとされる「十七条憲法」も読み直しました。

 

当時の貴族や官僚などの政治に関わる人々に道徳や心がけを説いたものですが、今の政治家、官僚には是非見習ってもらいたい内容でした。

 

16代天皇の仁徳天皇陵はまだ解明されていませんが、33代推古天皇時代の聖徳太子の資料は法隆寺等に残っていますので、少なくても日本は建国1416年以上の歴史をもつ国であることになります。

 

面白いので、古事記(712年)、日本書紀(720年)の、日本で一番古い記紀公文書も読んでみたいですね。

 

 

「初等科國史」 三浦小太郎著
「初等科國史」 三浦小太郎著

政治評論家、政治活動家 三浦 小太郎氏 
政治評論家、政治活動家 三浦 小太郎氏 

 

三浦 小太郎(みうら こたろう、1960年〈昭和35年〉11月4日 - )は、日本の政治評論家、政治活動家。維新政党・新風副代表。ほか新しい歴史教科書をつくる会理事、北朝鮮帰国者の生命と人権を守る会「カルメギ」編集長、アジア自由民主連帯協議会事務局長。自称「右翼人権派」。東京都生まれ。獨協学園高校卒、獨協医科大学中退。1990年代から「救え! 北朝鮮の民衆/緊急行動ネットワーク」(RENK)東京支部などで、北朝鮮の人権問題や脱北者の支援活動に参加している。『現代コリア』編集部員や「北朝鮮帰国者の生命と人権を守る会」(守る会)副代表・代表などを務めた。2014年11月から特定非営利活動法人江東映像振興事業団の副理事長・専務理事を務める(理事長は古谷経衡)。保守派の論客として『諸君! 』、『正論』、『別冊宝島』、『月刊日本』、『表現者』などに寄稿。2016年に刊行した渡辺京二に関する初の評伝は浦辺登、池澤夏樹、有田芳生が高く評価している。

☆*******

 

 

 

■ 日本人はなぜ国際人になれないのか 榊原英資著

 

 

「日本人はなぜ国際人になれないのか」 榊原英資著

2020/5月 20/04/13読了

 

 

異文化を移入するため翻訳文化大国日本がつくられた。

 

「6世紀~7世紀に巨大な中国文化受け入れる時」

「明治になって巨大な欧米文化を受け入れる時」

 

本の題名と内容がかなり違っていました

 

この本はもう「日本文化論」です

勉強になりました。

 

 

「日本人はなぜ国際人になれないのか」 榊原英資著
「日本人はなぜ国際人になれないのか」 榊原英資著

 

 

日本人はなぜ国際人になれないのか 榊原英資著 要約

202/04/14

 

■はしがき

 

●多くの国の中で日本だけが数少ない例外

●6世紀から7世紀、巨大な中国文明を受け入れる時、日本は漢字を移入したが、中国語は受け入れなかった。漢字を大和言葉読みし、かつ万葉仮名等を経て片仮名・平仮名を作り和漢混合の言葉を作っていった。

●明治になって巨大な欧米文明と対峙した時も、大和言葉、漢字に次ぐ第三の層の言葉、つまり翻訳語を作ってこれを日本化していった。

●日本が他国と異なるのは、外国語を外国語のまま使わず、そのほとんどを日本語にしたことです。

●これだけの翻訳文化を作った国は世界で日本だけ。

●建国以来、一度も異民族に征服されることもなく、ユニークな文化を作ってきた日本は、異文化でさえこれを「日本化」して自家薬籠中のものにしてきた。

●問題点は、本来の意味で、異質なものとして外国文化を理解することが出来なくなってしまった。和漢折衷、和洋折衷の世界が生まれた。日本は折衷文化?

 

 

第一章・・十年勉強しても英語ができない

 

■英文和訳・和文英訳

●日本の英語教育は、いかに英文を日本文に置き換えるかになっている。英文和訳と和文英訳が英語教育の基本になっている。

●外国語は外国語で学ぶことがない。・・言葉はそれぞれの国の文化や伝統を背景に持っている。ということは、相手の国の文化や伝統を理解するこなく、外国語を正確に理解することは出来ない。

●英語を聞く、英文を読む、文章を暗記する、事が重要。

 

 

■英語・翻訳語・日本語

●日本語と外国語の間に強い対応関係があると考えている。現在使っている日本語のうちかなりの部分は翻訳語である。

●明治以降、西洋の人文科学、社会科学、を導入する時に、今まで日本になかった概念を英語やフランス語・ドイツ語等に対応させて、新しい翻訳語を作っていった。抽象語=翻訳語の規範化になってしまった。

中国文明や近代ヨーロッパ文明が、日本で規範として機能した。

●その結果、言葉の三重構造が出来てしまった。日本語・翻訳語・外国語の三重の仕組み。

 

 

■語学と翻訳学

●デニス・キーンは「日本文学の衰退は、近代に始まった」と言っている。

翻訳語によって日本の古典と切れてしまった。

●大学の文学部は、翻訳学が中心になった。

●問題の確信は、英語教育が翻訳学に置き換えられてしまったこと

●語学と翻訳学は全く別物である。

 

 

■中国語も学ばなかった

●AD630年の第一次遣唐使から十五年後のAD645年が大化の改新で、中国文明を移入した。

●大和言葉と漢語が対応関係を作りだした。混合のなかで新たな翻訳語が出来た。

●漢字は「真名」、次第につくられていった、ひらかなやカタカナは「仮名」になった。

●漢字と大和言葉が混じることによって、翻訳語が作られ、さらにそれが仮名にまでなった。

●翻訳語によって、中国語を日本語にしてしう手法で、翻訳語を媒介にして中国文明を日本化するという壮大なプロセスが始まっていった。

●日本には文字がなかった・・漢字が文字・・初めての文字は万葉仮名として漢字を使うあて字・・

漢字をくずして仮名を作る・・漢字と仮名を混ぜて使う・・現在に至る。

 

 

■外国語を日本語にしてしまう

●外国語に対して翻訳語を作るわけですから、翻訳語は奇妙な言葉・・対応日本語。

日本語・翻訳語・外国語の三重構造。

日本語は言葉の意味も深く多様で、光も影もある言葉

翻訳語は外国語に対応して作られた新しい言葉で、抽象的でかつ直截です。

●異文化移入するため、翻訳文化大国日本がつくられた。・・巨大な翻訳文化を作ってしまたため、多くの日本人の外国語能力が育たなくなってしまった。・・日本の外国語インフラが相対的には大変貧しくなってきている。

●外国語を外国語として学ぶこと。英語を第二の公用語にするくらいでないと打開は難しい。

●語学能力と外国文化の知識を高めることなく、日本全体のグローバル化は成功しない。

発信できるグローバル国家へ。

 

 

第二章・・和漢折衷・和洋折衷

 

■てりむくりと絶対矛盾的自己同一

●日本語・翻訳語・外国語の三重構造

■翻訳文化大国日本

■翻訳による日本化

●奈良・平安と明治の二度にわたって、巨大な外国文化を翻訳し受け止めて、日本化していった。

 

 

■万世一系

●一つの流れで続いてきたのは、象徴天皇制という巧みなメカニズムが日本の政治体制のなかに組み込まれていったから。

●権威と権力が分離している、また、政治と宗教が分かれたシステムである。

●日本の象徴天皇制のシステムは極めてユニーク。政治と宗教の巧みなバランスが天皇制の継続に貢献し、万世一系の流れを作った。・・平和な国家。

●平安時代の三百五十年、江戸時代の二百五十年、合計六百年の間、平和な国だった。

●万世一系の天皇が日本の平和の重要な礎であった。

 

 

■折衷によって失われるもの

●奈良時代の和漢折衷のプロセスではデュアルの形で日本的なものが残され、それが平安時代に入って日本文化の花を咲かせたが、明治に入ってからの和洋折衷はよりラジカルなもので、かなり日本的なものが】失われてしまった。江戸時代を全面的に否定した結果、多くの日本の伝統や文化が失われた。

デニス・キーン・・明治以降で日本が犯した最も大きな過ちは、自らの伝統を軽視してきたこと。

●江戸時代的循環社会は見直されてきた。製造中心の輸出主導の経済から、クリーンエネルギーや農業を軸とする内需中心の経済への転換が急務になっている。地方経済の活性化の一つのモデルが江戸時代。・・分散型経済へ。

 

 

第三章・・極めてユニークな国・日本

 

■日本とイギリス

●日本とイギリスは、ユーラシア大陸縁辺の西洋と日本の第一地域の島国。

温帯地域の島国。気候も温暖、自然も豊か。・・ぬくぬくと高度な文明を育てた。

●この二つの国は全く対照的に、正反対の生き方をしてきた。

日本は平和国家であり、イギリスは戦争国家であった。

■海外文化を国造りに巧みに利用

●家康が江戸幕府を開いた1603年、エリザベス女王が逝去した年以降、

イギリスは軍備を拡張し、海上制覇を果たし、世界に植民地を作り、力によって大帝国を築く。

●一方日本は、鎖国を国策とし、軍備を縮小し、二百六十五年に及ぶ平和を実現。

●戦争を選んだイギリス、平和を選んだ日本。

●ヨーロッパでは一神教が定着する中で、日本はアニミズム的な原始宗教である神道が天皇制と結びつき、それが仏教と両立する形で、ユニークな多神仏の宗教が作られていった。

 

 

■平和が育んだ高い文化と教育

●一神教の国々は、唯一神と悪魔を想定することによって、二元的に世界を理解しようとしたが、多元論的神々と仏達の国日本では、山川草木、森羅万象に神が宿っているとして霊と呼んだ。

●平安時代から象徴であった天皇制は、千数百年の長きにわたって維持され、日本は長い平和の時代を享受できた。

 

 

■日本とインド

●同質性の極めて高い日本と、多様性の坩堝であるインド。

●インドは裡後、ヒンズー語、の他十五の言語。お札は十七の言語。

ヒンドゥー教、イスラム教、仏教、キリスト教、ユダヤ教、シーク教、ジャイナ教、ゾロアスター教など多数の宗教が存在し、宗教の坩堝。・・きわめて複雑な多民族国家・複合社会を形成。

●日本は、単一民族、単一言語、宗教的に複雑でない国。対極の国。

●インドという国家は、EU以上に複雑な連合国家、地域共同体。

●日本は最も同質な単一言語国家であり、インドは極めて多様な多民族・多宗教国家である。

 

 

■ユニークであることの認識

●日本のユニークさは日本の後れと認識され、明治以降に先立つ江戸の文明は全否定されてしまったようです。

●平安三百年、江戸二百五十年の平和を実現した日本の政治・宗教システムのプラス面は、二十一世紀世界で大いに生きる可能性がある。

●問題は私達日本人がユニークであつことを充分認識せず、認識したとしても、そのネガティブな側面を強調しがちなことです。

 

 

第四章・・グローバリーゼーションと日本

 

■きわめて弱い英語のインフラ

●翻訳文化の拡がりが日本人の語学力を弱くしたが、近年の日本の英語インフラの弱体化は大きな問題をこの国の将来に投げかけている。

●日本全体が内向き、守りの姿勢。

●英語はアジアでも共通言語になってきている。日本だけが逆の方向に動いている。

●現地化する能力・・ローカリゼーションの時代

●日本は受信能力は極めて高いが、発信能力が貧しい。

 

 

■国内市場と外国の市場

●日本企業の販売能力や販売努力が韓国に比べ劣っている。・・企業の側の意欲がそれほど強くない。

■中産階級の二極分化

●格差拡大の時代の到来・・日本の中産階級は分解し、多くは下層化していく。

●サラリーマンは、ルーティン作業をするホワイトカラーとプロフェッショナルに分解する。

●世界を二極化している格差構造・・暴走型市場原理システム

 

 

■平等主義の変化

●サラリーマン階級の分解

●日本の平等主義は終身雇用や年功序列賃金と結びつき、日本の企業の人事・給与政策の基本理念となってきた・・変化する。

 

 

第五章・・受容能力と発信能力

 

■日本的思考の枠組み

●日本は一途で多様・・この矛盾こそ日本。日本独特のインターフェイスやフィルタリングがはたらく。

●この日本的方法はヨーロッパ的知の構造と比べると論理的整合性がない。・・相矛盾するものを両立・・表と裏・・真と仮。

●需要は大変な能力を持っている・・

■主権国家と日本型資本主義

●主権国家の基本的特色は、国家の重要な主権としての交戦権。軍隊は基本的構成要素。

●もう一つの軸は、国家と法体系による私有財産権の確立。

●日本型資本主義メカニズムを作った。

 

 

■発信すべき日本

 

■双方向性のニーズ

 

■ユニークの強み

 

■欧米中心からのリ・オリエンタル

●十九世紀の初めまで、世界第一位の経済大国は中国であり、二位はインドだった。

その後欧米列強のアジアの植民地化を経て、第二次世界大戦を機にアジア諸国は独立、二十一世紀になると、十九世紀以前の世界の二大経済大国だった中国とインドが盛り返してきている。

 

 

■先進国の成熟化・・環境・安全・健康

●中国やインドが新たに近代化・産業化の局面に入り、日本や欧米諸国の先進国は成熟のプロセスに入った。

●二十一世紀の成熟先進国のキー・コンセプトは「モノ」による豊かさから、環境や安全、そして健康に移っている。

 

■日本をどう発信していくのか

 

■翻訳文化をどう乗り越えるか

 

■ハードからソフトへ

●環境・安全・健康・・稲作漁労文明は、畑作牧畜文明とは自然観が違う。

環境の時代は思想・哲学的にも稲作漁労文明の時代。

●森と水の国日本の多神教的哲学を世界に発信すべき時代がきている。

 

 

第七章・・第三の開国

 

■この国のかたちをどう変えるか

●成熟したポスト近代国家とは

●ポスト近代の日本のモデルは、江戸時代にある・・行政の分権・・廃県置藩

●三百程度の基礎的自治体を作り、国と基礎的自治体の二重構造のなかで、多くの行政権を国から自治体に移譲する。

 

 

■英語を第二の公用語へ

●翻訳文化大国日本尾最大の弱点は、外国語に弱いこと。

●公文書や標識等の英語化を進めるべき・・英文の翻訳作業は中止すべき。

■教育改革をどう進めるか

●英語教育の抜本的改革が必要

●日本の教育制度の自由化、多様化が必要。

 

 

■人材の劣化

●ポスト近代の展開で、日本人は目標を失って急速に劣化し始めている。

●学ぶことのモチベーションが低くなっている・・ぬるま湯の弊害。

●グローバル化とは、日本と日本人が、グローバルに競争していかなければ」いけないという意味。

 

 

■チェンジをキーワードに

●中央集権化から分権化へ

●国は原則として、軍事・外交・金融・環境・資源等、国でしかできない仕事に特化すべき。

 

経済学者 榊原 英資氏 
経済学者 榊原 英資氏 

 

榊原 英資(さかきばら えいすけ、1941年〈昭和16年〉3月27日 - )は、日本の経済学者、青山学院大学教授。専門は国際金融論。元大蔵官僚で、元丸紅の榊原俊資は実弟。横浜国大鎌倉中学校、都立日比谷高校卒業。日比谷高校時代に米国へ交換留学。東京大学経済学部卒業。1965年に大蔵省入省。入省後、ピッツバーグ大学およびミシガン大学に留学。ミシガン大学大学院博士課程修了。学位は経済学博士(ミシガン大学、1969年)。1995年5月 - 国際金融局長。1997年7月 - 財務官。1999年7月 - 退官。慶應義塾大学グローバルセキュリティーセンター教授を経て、2006年春から早稲田大学総合研究機構客員教授、インド経済研究所所長就任。2010年4月より、青山学院大学教授。

 

☆*******

 

 

 

■ 世界にもし日本がなかったら 池間哲郎著

 

 

「世界にもし日本がなかったら」 池間哲郎著  

2020/4月 20/03/02読了

 

 

「豊かさだけを求めた国家は確実に滅びる」

 

日本の問題点を鋭く指摘しているこの本は非常に勉強になりました。

 

アジア支援機構代表理事の仕事を通しての、近現代史の、日本の問題点指摘は鋭い。

 

要約は「近現代史記事紹介」にも掲載しています。

 

「世界にもし日本がなかったら」 池間哲郎著
「世界にもし日本がなかったら」 池間哲郎著

 

 

世界にもし日本がなかったら  池間哲郎著 要約

 

歴史の真実、アジアの真実

 

 

■想像してみたらいい。日本の存在しない世界を

 

●もし、”日本なかりせば”ヨーロッパとアメリカが世界の工業を支配していただろう。

●なぜ白人が、アジアの国々を植民地化し、500年間にもわたり有色人種を苦しめ、略奪、搾取、虐殺を行ったのか?

●我が国は戦争に敗れ、GHQにより近代史を奪われた。

●アジアの国々においては、白人以外は人間ではなかった時代があった。日本が戦争に敗れた昭和20年(1945年)以前。当時の有色人種の中で、自国を守るために戦い続けていたのは日本だけ。

植民地解放という日本の大義

●世界で初めて「人種差別撤廃」を提案した国日本。1919年パリ講和会議の国際連盟委員会にて。

●わずか70年ほど前までは、有色人種国家のほとんどは白人帝国主義の植民地だった。

インドネシアは300年以上もの間オランダの植民地。「大侵略・大虐殺時代」=大航海時代?

オランダのインドネシア植民地支配。16世紀の中頃から台湾は1661年までオランダの植民地。

イギリスのインド植民地支配。

フランスのベトナム、ラオス、カンボジア植民地支配

●日本が嫌いな日本人・・マスコミ、政治家

 

 

■第1章・・日本が戦わなければ世界はどうなっていたか

 

1.台湾・・今に生きる「日本精神」

●台湾に残る日本精神とは、「責任感」、「勤勉さ」、「公正さ」、「規律」、「国を思う」

●70年前は、50年間日本だった。1895年日清戦争に勝利し、下関条約で台湾は日本に割譲される。1895~1945年。日本の教育では台湾と日本の歴史は教えられていない。

●森川清治郎、八田與一、根本博、

●日本敗戦後40年間も戒厳令下にあった台湾・・外省人と本省人の対立。

 

 

2.日本はかってアメリカと戦った

●戦争を仕掛けたのはどちらか・・1941年

フランクリン・ルーズベルト大統領

①在米日本資産の凍結

②ABCD包囲網・・アメリカ、イギリス、チャイナ、オランダ・・資源と石油を止めた

③日本は平和を模索・・ハルノートで戦争に追い込む

●マレー戦線で戦った父

イギリス領マレーシア、イギリス領シンガポール。

 

 

●3.ペリリュー島・・一日でも長く日本を守りたかった

パラオ・・16世紀初頭スペイン、ポルトガル。1885年からスペインの植民地・1899年からドイツの植民地。1919年パリ講和会議で日本統治が決まった。1920年に日本統治になる。インフラ整備、病院、学校建設、農業指導、産業育成。パラオの生活水準は向上。25年間の日本統治時代。人種差別なき政策を自実行した・・パラオの歴史を多くの日本人は知らない。

反日国を大事にし、親日国を粗末にするのは間違い。

●天皇の島ペリリュー島・・それでも日本軍は戦った・・サクラサクラ。73日間

何故戦ったのか・・白人の植民地政策・・当時の有色人種国家のほとんどは白人の植民地

●パラオのペリリュー島は日米両軍が死闘を展開した激戦地・・玉砕地

ペリリュー島の日本軍倉庫跡を改造した戦争博物館・・アメリカ人も来る

●平成27年4月、天皇皇后両陛下が戦没者慰霊のため訪問。

 

 

4.サイパン・・悲しみの島

●19445日米両軍が激しくぶつかる・・1万人の民間人が死んだ

現在・・中国派すでに日本侵略を開始している

軍隊がなければ戦争が起きない、憲法9条があれば戦いは始まらない、は絵空事。

●1521年にマゼランが発見し、スペインが勝手に自国の領土とした

●その後ドイツに売却、第一次世界大戦で連合国の日本が南洋諸島を占領。1920年日本の委任統治領。

戦後アメリカ統治となる

●バンザイクリフで慰霊された天皇皇后両陛下・・チャモロ人の大多数は親日的。

 

 

5.硫黄島の戦い・・すべての英霊が祖国に帰るまで

●米兵7万人・・日本兵2万人・・1か月以上。

●硫黄島陥落以降、無差別に市民を虐殺する都市爆撃を本格化

●現在は自衛隊の基地。1994年天皇陛下が訪れ慰霊祭が開かれた。栗林中将

●硫黄島の自衛隊滑走路の下のは多くの日本兵の遺骨が残されたまま

●アメリカは全ての遺骨を回収、子孫を硫黄島に連れて来る、一方日本人は国内でありながら立ち入り禁止。一般人は来島できない。

 

 

6.特攻隊

●我が国の学校教育、特に歴史教育は、近現代歴史をほとんど教えない。

GHQが押し付けた自分の国に誇りが持てない教育・・鹿児島知覧特攻平和会館

靖国神社の遊就館・・特攻遺族、万世特攻平和記念館、大刀洗平和記念館、回天記念館、

 

 

7.ソ連の侵攻・・北海道を守るため

●占守島の戦い・・戦争終結2日後の8月17日、ソ連は千島列島の占守島へと侵攻開始。

●この戦いがなければ北海道はソ連に占領され、道民はソ連支配の民となっていた可能性が高い。

 

 

■第2章・・アメリカは日本に何をしたか

 

1.原爆・・邪悪な日本人を殺した「神の愛の光り」

●アジア諸国の日本のイメージは、豊かさと原爆

●大東亜戦争の本質は人種戦争だと思う

●実験のための原爆投下・・2種類の核爆弾を広島(6日)と長崎(9日)。人類史上最大の実験による虐殺だ。

●20万人以上が虐殺・・広島はウラン型、長崎はプルトニウム型。

●「邪悪な日本人たちを、白人の叡知の結集であり、神の愛の光で殺した」と本気で思っている。

●投下後明軍の医療団は観察に徹した。

●アメリカは

アフリカ人々を奴隷とし家畜の如く酷使し殺してきた

インデアンやフィリピン人を虐殺した

日本人大量虐殺をなんとも思っていない

アメリカの知識人、マスコミ、多くの国民は、「2種類の原爆投下」を「20世紀の偉大な科学」だと誇りに思っているという。投下したB29はスミソニアン博物館とアメリカ空軍博物館に燦然と展示されている。

●歴史は戦争に勝った国がつくるというが、その破廉恥さにあきれ、深い怒りを感じる。

●アイゼンハワーとフーバー大統領

アイゼンハワーは原爆投下は不要とトルーマン大統領に進言し反対した。フーバーはルーズベルト批判。

●ルーズベルト、チャーチル、トルーマンの巨悪の人々。ルーズベルトは狂気の男。

 

 

2.敗戦・・GHQとの暗闘

●1945年(昭和20年)、戦争に敗れた。8月14日にポツダム宣言を受諾を連合国に通告し8月15日に日本の降伏を公表。1952年(昭和27年)4月28日、サンフラン平和条約の発効で戦争は終結。

●昭和天皇は「アメリカと戦ってはいけない」と訴えてきた。

●開戦を決めたのは近衛文麿内閣、真珠湾攻撃を決定したのは東条英樹内閣。

日本国民が選挙選び、その内閣が決めた。天皇は国民が決めたことを承認する。

日本は戦前から民主国家である。アジアで最初の実質的な議会を持つ立憲国家なのだ。

様々な政党、政権交代も何度もあった。

●戦争に敗れて、アメリカが民主主義を押してくれたなどは嘘。

軍部の独走を許してしまったが日本の戦前は民主主義国家だった。

●米戦艦ミズーリで日本全権として降伏文書に署名・・重光葵(まもる)

●日本を守った外交官・・岡崎勝男

GHQの「日本国民に告ぐ」三布告

「立法、行政、司法の三権はマッカーサーのもの」「公用語は英語」「日本円を廃止」の三布告を撤回させた。

●アメリカが沖縄を分捕った。

●東京裁判は戦勝国の日本に対するリンチショー。A級戦犯は

昭和天皇の誕生日4月29日に起訴、今生天皇の誕生日12月23日に死刑執行。

●フィリピンに散る・・本間雅晴

陸軍切手の英国通、開戦反対論者。

●GHQを論戦でやっつけた男・・岡田資(たすく)

 

 

3.占領政策・・今も残る「敗戦後遺症」

●日本人は戦後、突然変異したのか

GHQは、戦後約7年間も占領。「日本の戦前は悪。日本兵は残虐」・・戦後の教育。

●占領費をアメリカに払わされていた・・国家予算の3割を超える当時の50億ドルを支払う。

戦後処理費、その他の費用。

●日本人をパン好きにさせたアメリカの魔力・・戦後の学校給食。余剰小麦消費政策

●脱脂粉乳はアメリカの産業廃棄物だった。家畜の餌だった。給食費20億ドルを払う。

●禁じられた飛行機製造

飛行機から自動車産業へ転換

●GHQが行った日本洗脳プログラム・・日本人から誇りと自信を奪い去る

戦前の日本の精神文化の否定・・日本民族は高度な精神文化と団結力は他国にない力をもつ。

アメリカが悪いのではなく、戦後70年間も放置した日本人の問題である。

●戦後教育をこれでいいのかと考える必要がある・・自国に誇りを持つ

●5月15日は沖縄「祖国復帰」の日

沖縄米軍基地の大切さ、日米安保の重要性もわかっているが、アメリカは信用しない。歴史をに観ると一目瞭然である。

 

 

■アジアの人たちは日本をどう思っているのか

 

1.ラオス

●フランス人はラオス人を家畜のようにこき使った

白人以外人間でなかった・・日本がフランスを追い出してくれた。

●ベトナム戦争中、1970年前後アメリカはラオス都市爆撃を実行、世界でもっとも爆撃で破壊された国・・クラスター爆弾。

●ラオスは超親日国。

 

2.ミャンマー

●イギリスの植民地として1886年から約100年間もの長きにわたり統治。ビルマ。搾取・略奪・虐殺。

●鈴木敬司陸軍大佐を要とした、「30人の同志」。ビルマ独立義勇軍。7人の日本人がアウサン勲章を授与。

●日本軍は世界で最も軍律厳しく規則正しかった。

●多くのアジア容認が「白人を追い出してくれた日本に感謝している」

 

3.カンボジア

●フランスの植民地カンボジア

●アジアの国々は、自国の領土・領海を徹底して教えている。

●日本は領土、領海に排他的経済水域を含めると、その広さは「世界で6番目に大きな国」になる。

 

4.パラオ

●1945年の日本敗戦後、1994年位独立するまでパラオは約50年間アメリカの統治下。

●日本の悪教育・・補助金漬け(動物園政策)政策。すべてアメリカ頼り。

●パラオは日本とどこか似ている

「経済だけ頑張ればいい。自国防衛など考える必要はない」とアメリカにしてやられた日本。

自国防衛を破棄し、アメリカに頼れば大丈夫と考える日本人。

戦後70年、アメリカの囲い者となる生き方を選んできた日本も、アメリカに飼いならされた動物だと思う。

 

 

■第4章・・日本が嫌いな日本人へ贈る「日本の愛し方」

 

1.国旗・国歌が嫌いな日本人

●国民が自国の国旗をこれほどないがしろにするのは日本だけ・・「日章旗」

●日の丸が消えた日

1854年日本船の目印として採用。1999年(平成11年)国旗国歌法で定められた。

701年に文武天皇の式典に使われた。1300年以上前。

●戦後GHQにより、日の丸を掲げることを禁止。祝日だけ特定行政機関の日の丸掲揚を許した。

昭和24年正月に「国旗の無制限掲揚許可」に対する総司令部覚書で取り戻した。

●国旗に敬意を払わない日本人

国旗は国を代表するシンボル、世界は自国の国旗を非常に大切にし尊ぶ。いつのまにか日本人は国旗に敬意を払わなくなった。

●自信と誇りを持って旭日旗を揚げよ

旭日旗は軍隊の旗である1870年(明治3年)大日本帝国陸軍の軍旗として制定。明治22年に海軍においても「軍艦旗」として採用。

●敗戦から9年が過ぎて、自衛隊の発足に伴い、旭日旗は陸上自衛隊の自衛隊旗、海上自衛隊の自衛艦旗として引き継がれ、現在に至る。

●8割の日本人が建国の日を知らない

2月11日は紀元節(建国記念日とも)。日本人は20%しか知らない。

中国は100%、アメリカ、カナダは90%くぉ超える。

●国史教育は必要7割。

●自国の神話も、自国の建国も知らない日本人は世界でも異常だ。

●11月23日は「新嘗祭」。戦後勤労感謝の日

●国旗を掲揚すると「右翼」だと言われる不思議。

●あなたは国家を歌えますか?

我が国の国家は「君が代」である。

●教育現場で自国の国歌を徹底して教えないのは世界中で日本だけ。

●国を愛さない教育を続けてきた日本

アメリカのすごさは国民の「愛国心」の高さだ。

アメリカの愛国心を育てる教育は徹底している。

「国を愛さない教育」を70年も続けてきた日本人に違和感を持つ。

 

 

2.誇りを失った国民

●洗脳を知らない国民

学校で近現代史を学ぶことはなかった

●豊かさだけを求めた国家は確実に滅びる・・日本は危ない

●世界中で自分の国に誇りを持たないような教育を行っているのは日本だけだ。戦争に敗れ、戦勝国が日本の精神文化を破壊し、二度と逆らわないようにとWGIPで「日本人軟弱計画」を強烈に進めた。アメリカが悪いのではない。戦後70年近くもほっといた日本社会が問題だと考える。

●神話を教えず近現代史をスルーする歴史教育

偉大な教育者、歴史学者、専門家が教育界から追放された痛手は大きい。

●国民が自国の歴史を知らず、誇りを失うと必ず滅びるといわれる

●7割の高校生が自分をダメ人間と思っている。2015年アンケート。

●国を愛する、自力で国を守る、天皇陛下に対して尊崇の念を持つ、国旗・国歌を大事にする、日本人として誇りを持つ、は当然のことだと思う。

 

 

3.自国の神話を学ばない民族は滅びる

●イギリス、アーノルド・トインビー・・12、13歳ぐらいまでに自国の神話を学ばなかった民族は例外なく滅ぶ。・・恐ろしい指摘である。

●古事記、日本書記、天皇陛下の存在。・・GHQ、アメリカのダブルスタンダード。

●日本で最初の神様は?

●日本は世界最古の国家

神武天皇から始まり2600年以上の歴史がある。ギネスの登録。「記紀」(国家によりまとめられた歴史書)もある。

●日本人は本当に宗教心はないのか?

神道の教えが身体に染みついている。

●8月15日の終戦の日。靖国神社。平和を望み、戦争は絶対反対。ほぼ全員が永久なる平和を願っている。

●人るに戦争がなくなった歴史はない。理想的平和を信じ、軍備を怠る国家は滅亡する。

アメリカが守ってきたから日本の平和がある。憲法9条が守ってきたわけではない。

●日本はまだ大丈夫

我が国は、偉大な軍人を教えることはない。乃木希典将軍、栗林中将、中川司令官。池田大佐。

 

歴史を勉強しないとヤバいぞ

 

一般社団法人アジア支援機構代表理事 池間哲郎氏 
一般社団法人アジア支援機構代表理事 池間哲郎氏 

 

池間哲郎は1954年 沖縄県生まれ。サラリーマンを経て29歳の時に映像制作会社を設立。出張で訪れた台湾で山岳民族の貧困と人身売買問題を知ったことをきっかけに、1990年よりアジア各国のスラム街やゴミ捨て場などの貧困地域の撮影・調査・支援を開始。会社経営の傍ら個人で支援活動を続け、1995年より自らが撮影した映像・写真を用いた講演・写真展を開始。アジア途上国の貧困地域に生きる人々の姿を通して、一生懸命に生きることの大切さ・感謝の心・命の尊さを今一度見つめ直そうと伝えている。1999年に立ち上げたNGO沖縄は、2002年にNPO法人の認可を受け、現在に至る。沖縄大学非常勤講師として受け持つ国際ボランティア論は真剣勝負の講義として、学生からの評価は高い。

☆*******

 

 

 

■ 日本人へ・・国家と歴史篇 塩野七生著

 

 

「日本人へ・国家と歴史篇」 塩野七生著  

2020/3月 20/01/27読了

 

 

ローマの衰退は500年、日本の衰弱は20年、ならば、どうするか?

 

混迷の時代に、イタリアに住む著者が、独特の思考で提言しています。

 

この人の見識は鋭い。

 

 

歴史作家・小説家・評論家 塩野 七生氏 
歴史作家・小説家・評論家 塩野 七生氏 

 

塩野 七生(しおの ななみ、女性、1937年7月7日 - )は、日本の歴史作家・小説家・評論家である。名前の「七生」は、ペンネームではなく本名。7月7日生まれであることに由来。『ルネサンスの女たち』(1968年)でデビュー。イタリアの歴史を繙く作品で知られる。著書に大作『ローマ人の物語』(1992~2006年)、ローマ史の重要性を説く『ローマから日本が見える』(2005年)など。文化功労者、文化勲章受章者。東京市滝野川区(現・東京都北区)生まれ。東京都立日比谷高等学校、学習院大学文学部哲学科卒業。1963年からイタリアに遊びつつ学び、モード記者として活躍。ヴァレンティノ・ガラヴァーニなどを日本に紹介する記事を担当した。1968年に帰国すると執筆を開始。『中央公論』掲載の「ルネサンスの女たち」でデビュー。イタリアへ。1970年には『チェーザレ・ボルジアあるいは優雅なる冷酷』で毎日出版文化賞を受賞。同年から再びイタリアへ移り住む。フィレンツェやローマに在住し、ローマ名誉市民を経てイタリア永住権を得ており、ローマに在住。1992年から古代ローマを描く『ローマ人の物語』を年一冊のペースで執筆し、2006年に『第15巻 ローマ世界の終焉』にて完結した。『文藝春秋』で巻頭エッセイ「日本人へ」を執筆。2020年代以降も執筆やテレビへの出演などで活動している。

 

「日本人へ・国家と歴史篇」 塩野七生著
「日本人へ・国家と歴史篇」 塩野七生著

☆*******

 

 

 

■ 戒老録・・自らの救いのために 曽野綾子著

 

 

「戒老録・・自らの救いのために」 曽野綾子著 

2020/2月 20/01/30読了

 

 

この本は24年の歳月をかけて著者がメモったものに基づいて完本されたものです。

 

NGO活動JOMASなどを通して、世界に視野を広げた精力的な社会活動をもとに綴った提言は非常に参考になる言葉が多かった。

 

老後の大切な時間は、読書と思索ということですね。

 

 

作家 曾野綾子氏 
作家 曾野綾子氏 

 

曾野 綾子(その あやこ、1931年(昭和6年)9月17日 - )は、日本の作家。「曾野」表記もある。本名は三浦知壽子。旧姓、町田。夫は三浦朱門。カトリック教徒で、洗礼名はマリア・エリザベト。聖心女子大学文学部英文科卒業。『遠来の客たち』が芥川賞候補に挙げられ、出世作となった。以後、宗教、社会問題などをテーマに幅広く執筆活動を展開。エッセイ『誰のために愛するか』はじめベストセラーは数多い。近年は生き方や老い方をテーマとしたエッセイが多く、人気を集めている。保守的論者としても知られる。大学の後輩である上皇后美智子とは親交が深く、三浦の生前から夫婦ぐるみで親しかった。上皇后(天皇)夫妻が葉山で静養する折、夫妻で三浦半島の曽野の別荘を訪問することも多い。日本財団会長、日本郵政取締役を務めた。日本芸術院会員。文化功労者。

 

「戒老録・自らの救いのために」 曾野綾子著
「戒老録・自らの救いのために」 曾野綾子著

☆*******

 

 

 

■ 日本人へ・・リーダー編 塩野七生著

 

 

「日本人へ・・リーダー編」 塩野七生著  

2020/1月 19/10/12読了

 

 

なぜリスクをとるリーダーがでないのか?二十一世紀に突入した今の現実を鋭く突いた、リーダー編。

 

現実を直視せよということか。いい本でした。

 

 

「日本人へ・リーダー編」 塩野七生著
「日本人へ・リーダー編」 塩野七生著

 

 

日本人へ リーダー編  塩野七生著 要約 2010年5月第1刷発行

 

 

■Ⅰ

 

●二十一世紀に突入した、今現在の現実

①結局は軍事力で決まること

②アメリカ合衆国への一極集中

③国連の無力

④日本の無力

 

●軍事とは所詮、自らの血を流しても他者を守ること・・何千年の長い歴史をもつ伝統・・支配的

 

●古代ギリシャ・ローマ・・市民が主権者・・権利と義務・・義務は武器をもっての祖国の防衛・・兵役は血の税。

 

●イラク戦争・・戦場に派遣しないかぎり軍事力を出したことにならない

 

●イギリスは帝国の歴史あり・・帝国とは共生する気などない多民族に共生を受け入れざるをえないようにさせて成り立つ。

 

●二番目の会費を負担している日本は、国連信仰の再興に努力する必要はない・・動かない方が良い。

対外的に無力な日本は、体力の回復に専念し、経済力をつける時期。

 

●日本の目下の関心事は、経済の再建を除けば「北朝鮮」・・アメリカの関与を妄信しない方がよい。

成否は別として欧米人の考え方・・自ら防衛に立とうとしない者を誰も助けない。・・マキャベリ。

 

●日本のマスメディアにおける海外情報の貧しさ・・絶望的・・発言しないことは考えていないことと同じ・・活発に真剣に発言してこそ、欧米人も聞いてくれる。

 

●戦争は血の流れる政治であり、外交は血の流れない戦争である。

 

●イラク派遣は政治上の目的達成のための派遣。

 

●①イギリスは悪賢い、戦闘ラッパが鳴るとすべての人が奮い立つ

●②フランスは大国意識をいまだにもち、柔軟性に欠ける

●③大戦を二度戦って二度敗れた国に優れた政治センスはない

 

●継続は力なり・・ローマ帝国、政策の継続性が失われた。力の浪費・・国家の経済力の回復が必要不可欠。

 

●律法(掟)と法律(規則)・・日本国憲法は「法律」と考えるか「律法」と考えるか?

憲法が許さないとという理由で現状を続けていると、国際社会では納得してもらえなくなる。

ユダヤ教徒とっての神は、日本人にとっては憲法をつくったアメリカ人か?

 

●占領後も改憲しようと決心すればできたのにしなかった時期が半世紀も過ぎているのだから、もはやあれは、われわれ自身が持続を望んだ憲法である。律法的に「考えるか法律的に考えるか、判断基準にする。

護憲を選択した場合は、法律の国際競争力は持てない歴史的事実は覚悟しておくべき。

 

●改憲の場合は、律法にしている題九十六条をまず改める必要がある。・衆参両院の三分の二、プラス国民投票の過半数⇒ 衆参二分の一の賛成、プラス国民投票の過半数にする。

 

●組織の「年齢」について・・ローマ帝国の老化

①反射神経の鈍化・・対応後手後手

②政策の継続性の欠如・・政局不安定

③自分自身の本質に反する改革をしてしまう

④自信の喪失

 

●「戦死者」と「犠牲者」・・イラクの自爆テロ・イタリア軍駐屯地の・・海外は「戦死者」で報道・・日本のマスコミは「犠牲者」・・日本が50年このような行為に無縁で過ごしたから。

 

●軍隊は国際政治の駒・・駒になり切ることが軍隊の健全さ・・軍務についている人の誇りとを尊重する

 

●戦争の大義について・・大義とは主観的の場合が多い・・英雄は主観的な大義を客観的大義に変えたから。

 

●日本人は「アメリカによる平和」であろうと何であろうと、国際情勢を左右できる政治力もなければ経済力もなく、ましてや軍事力もない。そのうえ、第二次大戦当時には日本なりにあった大義さえもない。大義などないのだ、といって新秩序をつくる力も持っていない。この現実を見極めれば、やれることは限られてくる。他の国が大義と言おうが日本だけは、冷静に国益を考え、その線で行動する事だけである。

 

●若き外務官僚に

外交ではなく「外務」ある・・外国との間で政治をするのが任務。・・日本の国益を守る

 

●国連の安保理・・国連の偽善の一つ・・常任理事国・・国際政治のカード(剣)は5本。

①拒否権をもっていること

②常任理事国であること

③海外派兵も可能な軍事力

④核をもっていること

⑤他国の援助も可能な経済力

日本は経済力の剣のみ。最重要の剣は「拒否権」。経済力と国力は同じではない。

 

●拒否権を有する国は、米国、英国、ロシア、フランス、中国、の常任理事国五か国。その他は二流国。

第二次大戦の勝者たちによる世界支配の有効な機関でありつづけた安保理も60年が過ぎた・・改革必要。

 

●文明の衝突

キリスト教とイスラム教という一神教同士の抗争の根の深さは大きい。

アメリカ人にとっての民主主義は、宗教でもある。

 

 

 

 

●いかなる分野でも共通して必要とされる重要な能力は、「想像力」だ。・・マキャベリ

「自分ならばどう考えるだろうか」がスタートライン。

 

●テロは戦争ではなく「犯罪」とした方が得策。日本にとって。

 

●フランス人は原理原則主義者。・・必要よりもやるべきで動く。

 

●政治とは、個人でできない事柄を代わって行うこと・・国政は国の安全保障の責任を負う・・

国の政治くらいわれわれ庶民の生活に直結していることはない。

 

●民主党は本来的に親中国で謙日本・・アメリカから突き放されてはじめて、自分の国の行方について真剣に考えるようになる。

 

●論理と宗教

一神教と多神教。多神教ゆえの「寛容」。・・日本人。

 

●成果主義のプラスとマイナス・・安定を保証すれば能力を発揮できるタイプ・・日本人・・ものづくり

修身雇用。

 

●絶望的なまでの、外交感覚の欠如・・日本

徹底した情報収集と冷徹な外交・・外交大国になる勧め

 

●中国は政治外交小国・・「感覚」センスが劣る。・・日本を押さえておくこと。戦術は懐柔よ強圧。

中国は強圧。日本も政治的外交小国。

 

●戦争には勝者と敗者。戦犯はおかしい。戦争を始めること自体は犯罪ではない。

 

 

 

●歴史認識の共有について

日韓でも日中でも、学者たちが集まって歴史認識の共有を目指すのは無駄。

 

●日本の歴史教科書5種、中国と韓国の教科書一種を、毎年英語訳していく。

 

●問題の単純化・・反対派の本題離れの性向。

 

●知ることと考えること

ことが起こらない前に描いた文を、ことが起こった後に読む愉しみ。情報の時間を節約して考える時間に充てる。

 

●失業問題・・人は誰でも、自分自身への誇りを、自分に課せられた仕事を果たしていくことで確実にしていく、だから、職を奪うということは、その人から、自尊心を育む可能性さえも奪うことになる。イギリス作家けん・フォーレットのインタビュー。

 

●フリーターの社会的経済的権利を確立し、同時に義務も明確にする。

正社員と並行する。カテゴリーは同じ水準の労働者と公認。終身雇用か契約関係かだけ。選択は自由。

資源の活用・・

 

●中国が、ヨーロッパ人の考える大国とはまったく違う大国になるのは明らか。・・マイナスを周辺にまき散らしながら邁進。・・

 

●安保理の常任理事国でもなく核ももたず、軍事力も満足な状態では海外に送れない日本が、大国と思いこんでいること自体が妄想である。

 

●乱世を生きのびるには、・・・解決策は、経済力のさらなる向上、以外にない。国家にとっての体力は経済力であるからで、経済と技術の向上となれば、日本人にとっては、「自分たちでやれること」になるからである。世界に激動はちょとやそっとでは収まらないのだから。

 

●持てる資源を徹底して活用する・・日本の資源とは「人材」である。

 

●二十世紀前半の五十年、日本と日本人がが行った、「植民地での行為」と「第二次大戦中の行為」についての中国と韓国からの非難について・・・、徹底した証拠固めをするしかない。すべての公文書を公開する。原文、口頭文、英語訳分の併記で。

 

●公文書公表に続き、当時の新聞、ラジオ、ニュース番組も公表すべき。

 

●終戦ではなく「敗戦」。敗戦となれば、何人かは、なぜ敗北したか考えるようになる。

 

●歴史事実と歴史認識

アジア歴史資料センター・・・1994年スタート、実スタートは2001年。データー化するのが仕事。歴史事実を確認するところ。

歴史ぐらい政治に利用されるものはない。

近現代日本資料センターにすべき。

 

●センターにだすお金・・年4億・・・十倍の40億にすべき。・・一等地に移転。

 

●国際政治と「時差」・・世界の在外公館に情報収集担当者を二十四時間体制で常置する。・・寝ずの番を内閣と各小省庁に置く。

 

歴史作家・小説家・評論家 塩野 七生氏
歴史作家・小説家・評論家 塩野 七生氏

 

塩野 七生(しおの ななみ、女性、1937年7月7日 - )は、日本の歴史作家・小説家・評論家である。名前の「七生」は、ペンネームではなく本名。7月7日生まれであることに由来。『ルネサンスの女たち』(1968年)でデビュー。イタリアの歴史を繙く作品で知られる。著書に大作『ローマ人の物語』(1992~2006年)、ローマ史の重要性を説く『ローマから日本が見える』(2005年)など。文化功労者、文化勲章受章者。東京市滝野川区(現・東京都北区)生まれ。東京都立日比谷高等学校、学習院大学文学部哲学科卒業。1963年からイタリアに遊びつつ学び、モード記者として活躍。ヴァレンティノ・ガラヴァーニなどを日本に紹介する記事を担当した。1968年に帰国すると執筆を開始。『中央公論』掲載の「ルネサンスの女たち」でデビュー。イタリアへ。1970年には『チェーザレ・ボルジアあるいは優雅なる冷酷』で毎日出版文化賞を受賞。同年から再びイタリアへ移り住む。フィレンツェやローマに在住し、ローマ名誉市民を経てイタリア永住権を得ており、ローマに在住。1992年から古代ローマを描く『ローマ人の物語』を年一冊のペースで執筆し、2006年に『第15巻 ローマ世界の終焉』にて完結した。『文藝春秋』で巻頭エッセイ「日本人へ」を執筆。2020年代以降も執筆やテレビへの出演などで活動している。

☆*******

 

 

 

■ 日本トンチンカン悪者列伝 北岡俊明著

 

 

「日本トンチンカン悪者列伝」 北岡俊明著  

2019/12月 19/10/07読了

 

 

個人批評は別にして、日弁連、児童虐待、防衛問題、沖縄問題、に関する考察は非常に面白かった。

 

すべてに賛成ではないですが、こういうものの見方もあるのかという感じの本でした。

 

この人の本はこれで2冊目です。

 

 

「日本トンチンカン悪者列伝」 北岡俊明著
「日本トンチンカン悪者列伝」 北岡俊明著

 

 

日本トンチンカン悪者列伝  北岡俊明著 要約 2019/10/07

 

 

■左翼偏向の日弁連のトンチンカン

 

●左翼人士、朝鮮人、中国人、・・反日、売国の言動

●日本弁護士連合会は反日左翼である

●君が代斉唱時の不起立主張

●慰安婦問題に関する反日活動

●死刑廃止推進

●選択的夫婦別姓導入推進

●オスプレイ配備中止求める

●朝鮮学校の無償化求める

●集団的自衛権の行使に反対

●少年法成人年齢引き下げに反対

●ヘイトスピーチ規制法を求め意見書を発表

●死刑廃止宣言

●テロ等準備罪の改正組織犯罪法に反対

●人種差別撤廃委員会の総括声明・・在日コリアン地方参政権。公務就任権・朝鮮学校高校無償化

●弁護士とは鬼畜を弁護する鬼畜である

●ヤメ検、特捜部、・・エリート意識と権力者集団

 

 

■児童虐待のトンチンカン

●児童相談所よりも真っ先に父親を逮捕し勾留すること

●児童相談所、教育委員会の無責任・・警察の問題、私人逮捕行うべし

●犯人をブルーシートで隠すトンチンカン

●犯人の顔にぼかしを入れるトンチンカン

●個人保護法の定義が不十分

 

 

■防衛問題のトンチンカン

●日本は戦争を辞せざる国家たれ

●人間が存在するかぎり戦争は絶対なくならない。戦争の本質は「競争」である。

競争は人間の能力を向上させ、文化・文明を進化させ、技術を開発し、経済を発展させるから。

●丸山穂高の発言は間違っていない

●歴史上、戦争なくして領土が奪回できた例はない

●すべては戦争をもって領土は決まる

●多くの戦争は領土問題から始まる

●平和主義が行き過ぎると異常な民族になる

●戦争は国際紛争を解決する最終手段である

●防衛費GDP2%を達成すべき

●消極的受け身の姿勢・・専守防衛論の危険・・専守防衛は破綻している・・危機感がない

●平和ボケの原因は、平和憲法、GHQ・軽武装政策、日米安保条約、アメリカ頼みの奴隷根性

 

●防衛政策の問題点

①防衛費が少なすぎる、②専守防衛は空論、③産学一体で軍事研究すべし、④兵器輸出を行うべし、⑤ガラパゴス兵器を止める、⑥自衛隊は日本軍と名称変更すべし、⑦戦史教育を行うべし、⑧核武装すべし。

●①軍事力が経済力を規定する・・軍事力が国力を規定する。

●②戦争が国力を高める・・国力とは①経済力②軍事力③国民力・・この三者の統合。

アメリカ、イスラエル、中国、韓国・・戦争を研究する国家こそが戦争を避ける。

●③軍事力の弱体化は経済力を衰退させる。・・アメリカ頼みの軍事力

 

 

■沖縄のトンチンカン

●守礼門は日本民族の屈辱の門・・シナ皇帝の使者にさんききゅうこうとうの礼の門

●沖縄もまた本土である

●沖縄の基地を決める権利は日本人全員にあり

●沖縄県民に告ぐ・・普天間移設反対なら具体案を出せ・・日本とアメリカの国家の約束

過去の決定を、住民投票にかけて反対決議は間違っている・・国防は全国民の問題である

●国防は、①国民の意思、②軍事専門家の判断、③政治家の意見、これらを総合して、見極めて、最後に総理大臣が決定する問題である。・・国防は議会を含めた中央政府の判断で決める。

●沖縄は日本防衛の再重要基地である。・・地政学上。・・対中国・・国防のため血税を投入している。

●米軍基地は問題は、日本を含む東アジアの平和にために存在する。・・

沖縄の米軍基地は、アジア全体にとって戦略的な高い価値がある。・・中国に対する抑止力。

アメリカの世界政策の一環として存在する沖縄基地を、安保条約で保護されている日本が、ましてや一地方に過ぎない沖縄県がクレームをつけるのは思いあがりもはなはだしい。

日本が自主独立の軍事力を持った上でないとアメリカと対等の議論はできない。

●普天間移設問題は、沖縄の問題ではなく、全日本国民の問題である。

●沖縄の防衛問題は日本国の防衛問題である。嫌なら引っ越せばいい。

●沖縄に投じる血税は全日本国民が出す。・・税金の問題。

●米軍基地問題は全日本国民のテーマ・・ただし、安保条約と核の傘に守られているいう制限の元でのテーマである。その条件を知らずの議論するのはもってのほかである。

●普天間城下町・・本来なら辺野古に移転する必要がない・・事故率は何%なのか・

何故基地の廻りに街ができたのか?安全だから住んでいる。・勝手に集まった・・

●日本防衛の最前線という沖縄の宿命・・戦略的要塞として沖縄が、軍事基地として最適であったに過ぎない。沖縄の重要性は、大本営も、アメリカ軍も、認識が一致している。

●アメリカ軍の基地があるのは戦争に負けた日本の宿命である。

●自主独立の精神を喪失した戦後日本人の責任は大きい。・・アメリカを非難する資格はない。

●情緒的な反戦・反基地は、アジアの軍事情勢を全く理解しない幼児性の強い屁理屈である。

●たかが一県知事が国家政策を揺るがすこと自体が異常である。・・国家問題。沖縄に私益は許されない。

●反日の牙城としても沖縄も許されない。・・韓国人、朝鮮人。シナ工作員。

●普天間をそのまま使うのが一番効率がいい・・危険だというがそれを承知で移住してきたのだから。

もともと何もない所だった。突然街中に基地をつくったのではない。この順番を把握しないと思考を謝る。

 

 

■大学のトンチンカン

●大学はガラパゴス化している

●三千億円の血税が投じられている

●大学経営は左うちわ。

●大学は授業改革を行うべし

●文科系にも技術教育を行うべし

 

北岡俊明 プロフィール

専門は「戦争論・戦略論」「ディベート論」。昭和18年徳島市生まれ。大阪市立大学経済学部卒業。企業勤務後、財団法人流通経済研究所主任研究員を経て独立。現職、日本ディベート研究協会会長、「シンクタンク戦略大学」代表。

☆*******

 

 

 

■ 日本人が知らないアメリカのひとり勝ち戦略 日高義樹著

 

 

「日本人が知らないアメリカひとり勝ち戦略」 日高義樹著 

2019/11月 19/09/17読了

 

 

2004年に出版されたこの本は、15年後の2019年のアメリカの国際戦略を想起させる内容でした。

 

現在のトランプ政権のアメリカの戦略状況を知るうえで参考になる本です。

 

その他の著書も読んでみたくなる人ですね。

 

 

ジャーナリスト 日高 義樹氏 
ジャーナリスト 日高 義樹氏 

 

日高 義樹(ひだか よしき、1935年6月22日 - )は、日本のジャーナリストである。アメリカ合衆国在住。ハドソン研究所客員上級研究員、全米商工会議所会長首席顧問、ハーバード大学ケネディスクールタウブマンセンター諮問委員。1935年名古屋市生まれ。東京大学文学部英文科卒業。親米派の論客として改憲論、特に日本国憲法第9条改訂の立場をとるジャーナリストとして知られる。1959年NHK入局。1970年ワシントン特派員、1975年ニューヨーク特派員、1980年ニューヨーク支局長、1982年ワシントン支局長。1992年より審議委員を務めた後退職。NHK退職後はアメリカ・ワシントンD.C.に渡り、フリーのジャーナリストとして活動。

 

「日本人が知らないアメリカひとり勝ち戦略」 日高義樹著
「日本人が知らないアメリカひとり勝ち戦略」 日高義樹著

☆*******

 

 

 

■ ぼくらの祖国 青山繫晴著

 

 

「ぼくらの祖国」青山繁晴著 

2019/10月 19/09/17読了

 

 

一言でいうなら熱い本です。

 

戦後教育で教えないことを、独自の視点で述べています。

 

一度は読んでみた方がよい、いろいろ考えさせる本でした。

 

以前に読んだ「アメリカ・ザ・ゲンバ」に続き、著者2冊目の本です。

 

 

「ぼくらの祖国」 青山繁晴著
「ぼくらの祖国」 青山繁晴著

 

 

ぼくらの祖国(新書版)  青山繁晴 要約 2019/08/03

 

 

■明けの星

 

●君は祖国を知っているか。ぼくは知らなかった。なぜか、日本の学校では教えないからだ。日本の大人も語らないからだ。なぜか、それは戦争に負けたからだという。

 

●ぼくが祖国を知ったのは、大学を卒業して社会人になり、仕事で世界の現場を歩くようになってからだ。世界のどこの国の学校でも「祖国」を真っ先に教えることを知った。

 

●平和を護るためにこそ、祖国をしっかり語ることが欠かせないのではないか。

 

●日本が戦争に負けたあとの教育は、同じなのだ。それは「祖国」という概念を失った教育だ。

 

●世界の国際連合に加盟している百九十三カ国ある国で、祖国、そして祖国愛という共通の土台を国民が持たないのは、ぼくらの日本社会しかない。その理由は「日本が戦争に負けた」からだと、教わってきた。

世界の主要国は、全て戦争に負けているのに。

 

●日本国憲法は、ハーグ陸戦条約四十三条に違反している。すべて最初から日本国民が書き直すべきだ。

 

 

■平壌の日の丸

 

●「拉致」これも学校では教えてくれない。ぼくたちの時代の戦争は始まっている。

 

●ぼくらの日本は、戦争に負けたからという理由で国軍、国民軍を持たず、自衛隊を持つ。戦争が起きたと確実にわかって、政府が「出動してよい」と決めない限りは、一切動けない。

 

 

■永遠の声

 

●東日本大震災

 

●戦後、自前の資源を持とうとしなかった。アメリカ、イギリスの支配する国際石油メジャー石油資本の言いなりに石油や天然ガスを買い続けた。

 

●原発のリスクのがないという嘘。冷却を止められるリスク。

 

●取材・・「スーパーニュース・アンカー」。

 

 

■硫黄島

 

●日本国民に長い間、それも六十年以上も、忘れ去っていた領土がある。硫黄島だ。

 

●祖国は、北方の千島列島のすべてと南樺太という大切な領土を、ソ連に国際法に違反して奪われたままだ。戦争に負けたからではない。戦争がもう終わったあとに、ソ連軍が侵略してきた。

 

●美しい日本海の竹島も、韓国にこれも国際法に違反して侵略され、実質的に奪われている。戦争に負けたからじゃない。日本は韓国とは戦争していない。

 

●海底資源尾埋まっている尖閣諸島を中国が奪おうとしている。

 

●いずれの領土も、日本自身が「戦争にまけたから仕方がない」と間違って考えているから、奪われたり、危くなっている。

 

●硫黄島の遺骨収集。二万人の玉砕。戦後二十三年後の1968年に日本に返還された。

 

 

■手にとる希望

 

●日米開戦は、自前の資源がなかったから。戦争と資源エネルギー。連合国に輸入路封鎖された。

 

●戦争に負けた以上は、勝った側のいうことを聞かねばならないと思い込み、そうしないと怖いことになると、日本の政治指導者やトップ企業の経営者から一国民まで、それぞれが身を守るために思い込んだ。

 

●アメリカから買った原子炉は有名なGEの欠陥炉だ。

 

●日本のマスメディアはこの事実をほとんど報じなかった。

 

●中国の尖閣諸島への侵入は、日本国民の領土に対する関心が、世界の諸国民に比べれば薄かったからだ。

 

●領土がなくなれば、祖国もなくなる。祖国がなくなれば、言葉も文化もなくなる。言葉も文化もなくなれば、友だちと話すこともできなくなる。家族とすら、気持ちを通じ合えなくなる。日本は一旦、その様な「ない国」、亡国にさせられた。

●1952年4月28日のサンフランシスコ講和条約の発効をもって、終わった。主権回復と独立。

尖閣諸島や沖縄本島などの南西諸島、それに硫黄島を含む小笠原諸島などは、条約の中で「当面アメリカの施政下に置く」と定められた。中華人民共和国は、1949年10月1日に成立。

 

●ところが日本の教育は、主権と独立を回復しても、敗戦後の亡国教育をみずから継続していった。戦後の現代史をまったく教えない教育。

 

●「資源がない国」から「資源の豊かな国」へ移行できない。

 

●国際連合は存在しない。それは、「連合国」。勝ったが側が負けたがっを支配する組織だ。だから名前はそのまま連合国。敗戦後の日本がこれを「国際連合」と訳した。真実から目をそらしている。

 

●日本海のメタン・ハイトレード。韓国が抜けている。アメリカ資本。経済産業省の利権。邪魔」。大手石油会社の利権。資源ない国でいなきゃいけない。

 

●原子力はリスクある。風力は自然を破壊する。低周波で苦しむ。太陽光は平地の少ない日本では自然を壊す。メタン・ハイドレードを活用する火力発電。その次に次世代のエネルギーを研究開発するほうがいい。

 

 

■海鳴り

 

●「日本は戦争に負けたのだから、能動的な外交はできない、してはいけない」という無意識にまで食い込んだ思い込みがある。明治維新後の外交は違った。日本から逆発信する。それが外交である。

 

 

■あとがき

 

●日本が分断国家?・・見かけは統一国家でも、国の中身である国民は常に分断されている。

護憲派と改憲派。リベラルと保守。沖縄では被害者である県民と加害者である本土の国民。分断している自覚がない。

 

●祖国という言葉そのものが、敗戦後の日本社会ではタブーだった。

 

政治家、作家 青山 繁晴氏 
政治家、作家 青山 繁晴氏 

 

青山 繁晴(あおやま しげはる、1952年〈昭和27年〉7月25日 - )は、日本の政治家、作家。自由民主党所属の参議院議員(2期)、自由民主党・衆参両院の議員集団「日本の尊厳と国益を護る会」(護る会)代表、参議院・経済産業委員会理事、参議院・政府開発援助(ODA)沖縄北方特別委員会理事、自由民主党・経済産業部会部会長代理、近畿大学経済学部客員教授、東京大学学生有志ゼミ講師。元独立総合研究所代表取締役社長・兼・首席研究員(安全保障および国家政策など)、元三菱総合研究所専門研究員、元共同通信社記者(事件記者、経済記者、政治記者)、東京大学教養学部元非常勤講師。妻は水産学研究者・水産学博士、東京海洋大学特任准教授、独立総合研究所社長の青山千春、長男は同研究所前社長の青山大樹。1952年7月25日、兵庫県神戸市長田区生まれ。早稲田大学政治経済学部を卒業。父親の青山濱二は明治維新後に創業した青山織物株式会社社長。

☆*******

 

 

 

■ 一神教が戦争を起こす理由 関野道夫著

 

 

「一神教が戦争を起こす理由」関野通夫著  

2019/09月 19/08/20読了

 

 

題名は大袈裟ですが、元ホンダの世界で活躍したビジネスマンが書いた、文明の衝突論です。

 

日本人の思考形態は世界の文明国ではかなり特異である。それは日本人が多神教あるいは汎神論であることによることが大きいと著者は言っています。

 

世界の外交戦に勝つには物事の原理原則を考えた議論が必要。アメリカの西への領土拡大は、文明化あるいは神に選ばれし民アメリカの白人に与えられた天命であるという思想は今も残っているのだろうか?・・

 

色々と考えさせる本でした。

 

 

「一神教が戦争を起こす理由」 関野通夫著
「一神教が戦争を起こす理由」 関野通夫著

 

 

一神教が戦争を起こす理由  関野通夫 要約 2019/08/18

 

■まえがき

 

●日本国憲法の成立について

占領軍が権力を持ち、国民主権を持たず、かつ30項目の報道規制があり、憲法を本質的に論ずることを禁止されていたという非民主的な環境において成立した、つまり戦時国際法43条に違反したものであることは間違いない。

 

●にもかかわらず、不作為の故、独立後70年近く憲法に手を触れることなく放置してきた。

アメリカ人学者ジェイソン・モーガン氏・・憲法事態がダメ。続いている事実は日本の恥。

 

●改憲派の9条の項改定は、本当に日本が必要とする憲法は生まれない。

この辺が、ミクロの議論に走り本質的な議論をしない日本人。一神教の欧米人と違う思考の日本人の問題点である。

 

●一神教のユダヤ教・・日本人の多神教的思考。・・日米戦争は、一種の「文明の衝突」でもある。

●日本人の思考形態は、世界の文明国の中では、かなり特異です。

物事の原理原則を考えず議論もしない。

 

●人々は、自らを育んでくれた文化というものから、決して本当の意味で自由になることはできない。

 

●明治以降約150年、アメリカという主変数と支那(中国)という副次的変数が、かかわる。

 

●フーヴァー元大統領の回顧録

あの戦争は、一人の狂人(フランクリン・ルーズヴェルト)が起こしたものだ。民主党。

 

●日本の歴史は、他国に侵略されることなく、平穏無事な歴史。WGIPの洗脳だけでなく、日本人に染みついた脳天気さ。

●日本人としてもアイディンティティーは、「自分は皇室が存在する日本国の人間である」

●世界史、日本史は常に関連づけてみること。

 

 

■宗教画戦争の原因となるメカニズム

 

【サミュエル・ハンチントンの「文明の衝突」から引用】。

 

●日本は近代化されたが、西欧にはならなかった。日本の文明と西洋の文明。

 

●世界の文明は二カ国ないしそれ以上の国々が含まれるが、日本国と日本文明はは合致している。

 

●日本の文明が、基本的な側面で中国の文明と異なる。

 

●文化的提携ではなく、安全保障・経済的な利害の提携によって形成される。

 

以降引用でない

●選民思想・・旧約聖書の律法、ユダヤ教の思想、

インディアン、黒人、アジア人などは、神に選ばれた人たちではなく、まともな人類ではない。

「アメリカ=世界」

支那人(中国)の中華思想も類似。思想ではなく感覚。

 

●ユダヤ教やキリスト教は選民思想が強い。

 

【中村敏幸氏の神話と世界観】

 

●神話は民族の世界感である

 

●神と人との関係

①創世記ほかのユダヤ聖典=神人隔絶

②日本神話・ギリシャ神話=神人一体

 

 

■世界の中で日本はどのような位置にいたか

 

 

■日本はどのように戦争に巻き込まれたか

 

●アメリカの東洋進出は、建国当時から始まっていた

 

●アメリカは建国からペリーの極東遠征に至る約80年間は、海外貿易特に支那貿易と漁業をもって国を建てていた。米支直接香炉開拓・・中間の日本中継。ペリー来航。日本は米支の中間。

 

 

■日本人が歴史戦で「負け続け」る理由

 

●人の良さ・・単一民族・信用善意・気候風土穏やか

 

 

■日米戦争はなぜ起きたか

 

●フランクリン・ルーズヴェルト・・容共産党、反日、交戦、親中、の大統領、民主党

 

●「自分たちは神から選ばれた民で、西へ西へと領土を広める義務がある」という選民思想。

1845年のジョン・オサリヴァンが唱えた「マニフェスト・デスティニー」

 

●1945年ポツダム宣言署名者・・米ルーズヴェルト大統領、中国国民政府蒋介石総統、イギリス首相チャーチル。

 

 

■東京裁判の非合法性と、アメリカの狙い

 

 

■日本の現状の問題点と解決策

 

●現在の日本人の劣化は憂うべきレベル

政府の劣化

野党の劣化

実業家の劣化

官僚の劣化

国民の国防意識の無さ

少子化と適切な対策なし

子供の虐待・殺害、皇室断絶の危機と無策

 

●憲法は、日本人の優れた感性や論理観を生かせるコモンロー化することを一考すべき。

 

●ここで根本的改革を考えないと、日本は絶滅への道を歩む

 

■おわりに

 

関野通夫 プロフィール

昭和14年鎌倉市生まれ。昭和39年東京大学工学部航空学科卒業後、本田技研工業株式会社入社。工場勤務後、フランス5年半(技術部長)、イラン2年(合併会社の代表)、アメリカ9年(ホンダ関連会社現地法人執行副社長、社長)として駐在。その他、東アジア、ブラジルの海外生産活動の責任者を務める。平成13年退職、実務翻訳に従事。

☆*******

 

 

 

■ 逆襲される文明・日本人へⅣ 塩野七生著

 

 

「逆襲される文明・日本人へⅣ」塩野七生著  

2019/09月 19/08/08読了 

 

 

50年もの間、歴史を書いているこの人は凄いですね。おもしろかった。

 

「危機」(クライシス)という言葉を発明した古代のギリシャ人はこの言葉にもう一つの意味をこめた・・それは「蘇生」。

 

持てる力を活用して、日本も勝ち残ることが必要ですね。

 

脱・樹をみて森を見ずの勧め・・人間世界にとっての「森」は平和の樹立にあり、「樹」はその目的に達するための手段にすぎない。・・・なるほど。

 

 

「逆襲される文明・日本人へⅣ」 塩野七生著
「逆襲される文明・日本人へⅣ」 塩野七生著

 

 

逆襲される文明  塩野七生 要約 2019/08/08

 

「危険」クライシス)という言葉を発明した古代にギリシャ人は、

この言葉にもう一つの意味をこめた。

それは「蘇生」である。

 

 

■ヨーロッパ人のホンネ

 

●人間とは、いかに高邁な理想をかかげられてもそれにまで心が及ぶのは、一応にしろ政治的にも経済的にも不安を感じさせないですむ場合、」でしかない。

 

●判断を下す知力もそれを進めていく気力も、体力のささえがあってこそ十全に発揮できるのが、人間性の現実。そして体力とは、経済力である。

 

●民主主義のプラス面とマイナス面の双方ともを直視した人とそれに共鳴する少数がリードして始めて、民主政体は機能する。

●社会的・経済的に恵まれた人々の人道主義的な言辞ばかり聴いていては、ヨーロッパ人のほんとうの声には迫れない。

 

 

■朝日新聞叩きを越えて

 

●目的はあくまでも、朝日の誤報によって悪化した海外からの日本への評価の改善にあり、朝日批判はその前段階にすぎない。

●インテリとは、自負すればするほど一度染められた考えに縛られる性向を持つ。

●一連の朝日叩きで言及されることの少なかった関係者全員の国会招致だが、この実現こそが今回の騒動を日本の国益に転化させる好機と思う考えを変わっていない。

 

 

■日本人の意外なユーモアの才能  一般大衆の

 

●日本人て何とまじめなんだろう、何と人の良い民族なのだろう。だが同時に心配になる。世界では、それも権力者ともなると、人が悪い方が当たり前なのだから。

 

 

■脱・樹を見て森を見ず、の勧め

 

●人間社会にとっての「森」は、つまり最高の目的は、平和の樹立にあると思っている。

「樹」は、その目的に達するための手段にすぎない。・・「手段の目的化」の弊害

 

●一国の統治者が最も心しなければならないのはこの事。

自由な精神活動は保障しつつも全体としては前に進むということ。「樹を見つつも森を見ることだけは忘れない」という心がまえと言い換えてもよい。

 

●日本人は、まず情報やデータなるものは頭から信じないことである。これらには常に距離を置いて臨む。

物理的に絶つ。方法も。・・自己防衛策。

 

 

■一神教と多神教

 

●「宗教はイコール平和的」という思い込みは捨てる。一神教は戦闘的であり攻撃的であるのが本質である。キリスト教徒とイスラム教とユダヤ教。・・ただ一人の神しか認めていない。異教徒・異端。

現代の多神教国は日本。・・真の意味の寛容とは多神教のものである。

 

 

■悲喜劇のEU

 

●EUとは、ヨーロッパ諸国の連合体。

●全員一致のみ・・多数決さえない・・一国の反対で一緒の行動がとれない。

民主主義・・権利と平等。指導力がないとダメ。民主主義を唱えれば民主主義は守れると信じている善男善女はおかしい。政治リーダー・胆力・動じない気力・度胸。

 

 

■なぜ、ドイツ人は嫌われるのか

 

●ドイツに指導力を発揮する勇気があるのか? 無い。歴史的にも気質的にも無い。ドイツ人の懐疑心。

多民族国家の、柔構造社会・・ローマ帝国。

●「論理的に正しくても、人間社会では正しいとはかぎらない」・・古代の人にあった中庸の精神。

 

 

■残暑の憂鬱

 

●なぜ日本は負けるとわかっていた戦争を始めたか?・・現実が欠けている。

戦争とは生きもので、負けると100%言えない。

 

●現在・・日本は勝たなくてよいが絶対に二度と負けないこと。安全保障問題とは、これに遂きる。

 

●古代ローマ帝国の難民対処・・・難民問題・・法は守る・厳罰。難民には特別の保護は与えられず、その生存は自助努力によることに決まっていた。

 

 

■今必要とされるのは、英語力より柔軟力

 

●世界展開できる廃炉技術を福島に集積させることが復興の鍵を握る。・・高木復興相のインタビュー。

「危険」クライシス)という言葉を発明した古代にギリシャ人は、

この言葉にもう一つの意味をこめた。

それは「蘇生」である

 

 

■負けないための知恵

 

●自らの持てる力を活用できた国だけが勝ち残る。

天然資源・人間・技術・歴史・文化、それらすべてを活用する「知恵」の有る無しが鍵。

我が祖国日本に願うのも、この一事である。

 

●「和をもって尊しと成す」を国外でも通用すると思っている日本人に外交大国は無理。

外交ではなく「外政」とすべき。他国との間で行う政治。友好的に交わる=外交。

 

●日本にとってもっとも重要なのことは、二度と負けないことである。

 

●他の先進国に比べて有利な点

①政治が安定していること

②失業率が低い事

③今のところにしろ、難問問題に悩まないですんでいる事

後は、知恵を生かす勇気だけ。

 

●西洋歴史の確信・・強圧的で弾圧的で警察国家的な恐怖政治は短命で終わる。

 

 

作家・小説家・評論家 塩野 七生氏
作家・小説家・評論家 塩野 七生氏

 

塩野 七生(しおの ななみ、女性、1937年7月7日 - )は、日本の歴史作家・小説家・評論家である。名前の「七生」は、ペンネームではなく本名。7月7日生まれであることに由来。『ルネサンスの女たち』(1968年)でデビュー。イタリアの歴史を繙く作品で知られる。著書に大作『ローマ人の物語』(1992~2006年)、ローマ史の重要性を説く『ローマから日本が見える』(2005年)など。文化功労者、文化勲章受章者。東京市滝野川区(現・東京都北区)生まれ。東京都立日比谷高等学校、学習院大学文学部哲学科卒業。1963年からイタリアに遊びつつ学び、モード記者として活躍。ヴァレンティノ・ガラヴァーニなどを日本に紹介する記事を担当した。1968年に帰国すると執筆を開始。『中央公論』掲載の「ルネサンスの女たち」でデビュー。イタリアへ。1970年には『チェーザレ・ボルジアあるいは優雅なる冷酷』で毎日出版文化賞を受賞。同年から再びイタリアへ移り住む。フィレンツェやローマに在住し、ローマ名誉市民を経てイタリア永住権を得ており、ローマに在住。1992年から古代ローマを描く『ローマ人の物語』を年一冊のペースで執筆し、2006年に『第15巻 ローマ世界の終焉』にて完結した。『文藝春秋』で巻頭エッセイ「日本人へ」を執筆。2020年代以降も執筆やテレビへの出演などで活動している。

☆*******

 

 

 

■ 言ってはいけない 橘玲著

 

 

「言ってはいけない」 橘玲著  

2019/08月 19/08/08読了 

 

 

残酷すぎる真実、努力は遺伝子に勝てないのか?

 

この人の本は面白いけど、難しいですね。

 

でも何か、精神の奥底で本質をついている。不思議な人です。

 

 

「言ってはいけない」 橘玲著
「言ってはいけない」 橘玲著

 

橘玲プロフィール

橘 玲(たちばな あきら、1959年 - )は、日本の男性作家。本名は非公開。 早稲田大学第一文学部卒業。元・宝島社の編集者で雑誌『宝島30』2代目編集長。日本経済新聞で連載を持っていた。海外投資を楽しむ会創設メンバーの一人。2006年『永遠の旅行者』が第19回山本周五郎賞候補となる。デビュー作は経済小説の『マネーロンダリング』。投資や経済に関するフィクション・ノンフィクションの両方を手がける。2010年以降は社会批評や人生論の著作も執筆している。

☆*******

 

 

 

■ ここが日本の急所 竹村健一著

 

 

「ここが日本の急所」竹村健一著 

2019/08月 19/08/08読了

 

 

先月に続き、竹村健一氏のおもしろかった。

 

日本はもっと世界に発信すべきですね。

 

「沈黙は美徳」は日本だけでしか通用しないんでしょうね。世界的な視野で物事をみれる人は凄いと思う。

 

そういう人が増えて欲しい。問題は英語力か。

 

 

ジャーナリスト、政治評論家 竹村 健一氏
ジャーナリスト、政治評論家 竹村 健一氏

 

竹村 健一(たけむら けんいち、1930年〈昭和5年〉4月7日 - 2019年〈令和元年〉7月8日)は、日本のジャーナリスト、政治評論家。1989年第5回『正論』大賞受賞。大阪府大阪市東成区(現:生野区)生まれ。旧制姫路高等学校文科甲類(現:神戸大学文学部)に入学するが、学制改革により翌年新制京都大学に編入。アメリカ・フルブライト財団主催のフルブライト奨学金制度の第1号として、アメリカ合衆国のシラキュース大学、イェール大学、ソルボンヌ大学(旧:パリ大学)で学ぶ。シラキュース大学大学院新聞科修了。1955年から英文毎日の記者を経て、1963年に新日鐵グループの山陽特殊製鋼へ入社。山陽特殊製鋼を退社後は追手門学院大学英文科助教授。拓殖大学客員教授などを経て、マーシャル・マクルーハンのメディア論の紹介で注目されて文筆活動を始める。自らの監修によるオリジナルの手帳「これだけ手帳」を発刊。2012年発売終了以後、メディア出演や著書発表などの活動を行うことはなかった。2019年7月多臓器不全のため、89歳で死去。

 

「ここが日本の急所」 竹村健一著
「ここが日本の急所」 竹村健一著

☆*******

 

 

 

■ 日本の常識・世界の非常識 竹村健一著

 

 

「日本の常識・世界の非常識」 竹村健一著 

2019/07月 19/07/19読了

 

 

先日亡くなった、竹村健一氏の「日本の常識・世界の非常識」を読みました。

 

日本人の勘違い、おもしろかった。

 

世界からみた情報を、自分の頭で考えることが大事ということですね。

 

 

ジャーナリスト、政治評論家 竹村 健一氏
ジャーナリスト、政治評論家 竹村 健一氏

 

竹村 健一(たけむら けんいち、1930年〈昭和5年〉4月7日 - 2019年〈令和元年〉7月8日)は、日本のジャーナリスト、政治評論家。1989年第5回『正論』大賞受賞。大阪府大阪市東成区(現:生野区)生まれ。旧制姫路高等学校文科甲類(現:神戸大学文学部)に入学するが、学制改革により翌年新制京都大学に編入。アメリカ・フルブライト財団主催のフルブライト奨学金制度の第1号として、アメリカ合衆国のシラキュース大学、イェール大学、ソルボンヌ大学(旧:パリ大学)で学ぶ。シラキュース大学大学院新聞科修了。1955年から英文毎日の記者を経て、1963年に新日鐵グループの山陽特殊製鋼へ入社。山陽特殊製鋼を退社後は追手門学院大学英文科助教授。拓殖大学客員教授などを経て、マーシャル・マクルーハンのメディア論の紹介で注目されて文筆活動を始める。自らの監修によるオリジナルの手帳「これだけ手帳」を発刊。2012年発売終了以後、メディア出演や著書発表などの活動を行うことはなかった。2019年7月多臓器不全のため、89歳で死去。

 

「日本の常識・世界の非常識」 竹村健一著
「日本の常識・世界の非常識」 竹村健一著

☆*******

 

 

 

■ 新聞という病 門田隆将著

 

 

「新聞という病」 門田隆将著 

2019/06月 19/07/04読了

 

 

最近忙しくてサボっていた読書。門田隆将著「新聞という病」を読みました。

 

インターネットによるニューメディア時代、個々が情報を取得し、個々が情報を見極める時代になりましたね。

 

新しい気づきになる本でした。この病は大きいかもしれません。

 

ノンフィクション作家、ジャーナリスト 門田 隆将氏
ノンフィクション作家、ジャーナリスト 門田 隆将氏

 

門田 隆将(かどた りゅうしょう、1958年〈昭和33年〉6月16日[1] - )は、日本のノンフィクション作家、ジャーナリスト。本名は門脇 護(かどわき まもる)。1983年4月、新潮社入社。『週刊新潮』に配属される。2008年4月、新潮社を退社し独立。高知県安芸市出身。土佐中学校・高等学校、中央大学法学部政治学科卒業。

 

「新聞という病」 門田隆将著
「新聞という病」 門田隆将著

☆*******

 

 

 

■ 老いの僥倖 曽野綾子著

 

 

「老いの僥倖」 曽野綾子 

2019/05月 19/05/19読了

 

 

「老年になれば、妻と死別したり、妻が急に入院したりする可能性が出てくる。そのために、簡単な掃除、洗濯、料理ぐらいができない男というのも、賢い生き方とは言えない」

 

だいぶ前に読んだ、曽野綾子著「老いの僥倖」。やっと読後の要約まとめが出来ました。

 

見直すと、心に残る良い言葉が多々あります。

 

『老いのうまみを味わわなければ、生きてきた甲斐がない!。晩年にこそ僥倖(思いがけない幸せ)が詰まっている』。

 

いい本でした。色々と参考にしたいですね。

 

 

「老いの僥倖」 曾野綾子著
「老いの僥倖」 曾野綾子著

 

 

老いの僥倖 曽野綾子 要約 2019/05/19

 

●老い、という言葉は複雑だが、凡人にも与えられる貴重な時間の事である

自分自身も長い時間のうちに変質する。・・神が人生に関与している証拠である

人は自分の生涯を自分で完全に支配してはいない・・人間は運命に支配される

 

 

■人間が熟れてくるのは中年以後である

 

●人は加齢と共に変質するからおもしろい。

人間は与えられた場所で生きる他はない・・場所・状況・時間・・時間は管理できる

●一日十六時間に使い方がその人の生涯を決める・・読書

死ぬ運命を見極めると時間を無駄にしない・・すべての人に死は一回ずつ

死ぬ運命を見極めると、したいこと、どうでもよいこと、わかる・・だから時間を無駄にいない

●人生を凝縮して味わう・・沈黙の時間・・瞑想⇒ 人間をその人らしくする

●人生には立ち止まる時がなければならない・・方向を定める

●難しい時にはやり過ごす・・焦らず待っていればやがて解決する・・答えを出すのは時間

 

定年後の準備をしない人は「能なし」である・・人生の最後は自分自身で時間の使い方を決める

 

街、展覧会、刈込、川探索、料理、習字、木彫、陶芸・・会社にしがみつかない

肩書のない年月にこそ人は自分の本領を発揮できる・・「人間として」生きる・・大切

●暇なときに考えておけることが、自由を確保する方途・・真の暇人

老年には「自分だけの時間」を生きることが許される

 

 

■人は会った人間の数だけ賢くなる

 

●人間が人間に出会えることは、神に引き合わされた貴重な機会

●人生には誠実がいる。・・誠実とは「もののあわれ」を知っていることだ。

●嫌われたら嫌われたで、良いこともある

誰の生涯にも必ず恩人がいる

●くだらないことをしゃべれなくなったら、老いぼれ。

●終わりがあるからこそ人生は輝く。

 

 

■年を取るほど快楽は増える

 

●年を取ると「いい加減」になる・・他人と自分の能力の限界が自然に見えてきたから。

●結婚・・相手を知る、知りたいという、操作・・実は自分を知る情熱

●夫婦が「後天的な肉親」になることは、一種の奇蹟である

人生は、理屈通りにはいかない・・うまく行っても運がよかったからだと気楽に考えられる。

●わからないとは考えなくていい

●余生・・余生の感覚・・むきにならない・・運でそうなった・・正確に理解されることはない

●不透明なおもしろさを知る

●体が衰えて初めて分かることもある・・

 

 

■不運と不幸は後になって輝く

 

●運が認められるのが晩年の眼・・末期の眼の透明さ

●人々はまだ運と共に生きている

●運命に長されつつ、自分の好みを少し通す

●人生にはどんでん返しがある・・どんな病気にも奇蹟的な回復はある

人生は思い通りにいかないから素晴らしい・・自然の成り行きこそ神の望むところだという認識

 

 

■「美老人」になる道はいくつもある

 

●根気よく続ければ、それがさわやかに感じられる時が来る

●堂々と老いを受け止める

●健康を生きる目的にしない

 

定年後の道楽は料理がいい・・

定年や老化は必ず来るのだから、それに対する心の用意をしないということは不思議な怠りである。

老年になれば、妻と死別したり、妻が急に入院したりする可能性が出てくる。そのために、簡単な掃除、洗濯、料理くらいができない男というのも、賢い生き方と言えない。

良い食事と読書が生き生きとした老年をつくる・・自分を深めるのはどれだけ人生に感動したか

年寄りは軽薄なくらい新しいもの好きでいい

 

●気の弛みが老いを招く

●物を捨てると若さを取り戻す。・・新しい空気・・人間を若返らせる・・「空」が入り込む

●晩年に美しく生きている人は、ごく自然に、一人で生きることを考えている人である

 

夫婦でも基本は、一人で生きられること

 

●人生に引退はない・・生きるために働くのが自然

●人間はすべて適当がいい

●生きてこられたことを文句なしに感謝すべき

 

 

■もういやなことを考えている暇がない

 

●高齢者になれば、皆お金とは無縁の静かな暮らしに入るのだ

●大切なことは優先順位をつけること・・

 

人生は『自分の選択と運』の結果である

 

●自分が本当に欲しいものしか要らない。

●人生は楽しければいい・・生き甲斐は自分で発見する他ない

●お金のかからない娯楽・・自分に合った暮らし・・自分のテンポで生きること

●ストレスを溜めない心の持ち方

自分らしく、自分でいる、自分を静かに保つ、自分を隠さない、自分でいることを力まない、

自分をやたらに誇りもしない、人と比べない

●「人生の始末」を忘れない・・お世話になった人にお礼を言う

 

 

■老いの試練は神からの贈り物

 

●高齢者は機嫌よく暮らす義務がある

●最後まで「人間」をやり続けられるか?

●「大丈夫でない時は、死ぬときだけ」

●孤独を味わわないと人生は完結しない

●生まれる国は選べない・・幸運だけ

●ありがとうを繰り返して逝った夫、三浦朱門

●死ぬまでおもしろく生きる才覚をもつ

●諦めることも一つの成熟なのだ・・さわやかにあきらめることができた、という自覚が必要

 

「今日までありがとうございました」と言って眠る

 

●収束の過程・・人間は分を知る・・自分が消える日のために、事を準備する

●きれいに戦線を撤収して、後は自分のしたいような時間の使い方をする、頼らず、過去を思わず、自足して静かにいきる。

●終わりがあるのは救いである・・終わりの仕事

老化を人間らしく受け止め、病気があればそれに耐えることと、死という仕事を果たすこと。

 

作家 曾野綾子氏 
作家 曾野綾子氏 

 

曾野 綾子(その あやこ、1931年(昭和6年)9月17日 - )は、日本の作家。「曾野」表記もある。本名は三浦知壽子。旧姓、町田。夫は三浦朱門。カトリック教徒で、洗礼名はマリア・エリザベト。聖心女子大学文学部英文科卒業。『遠来の客たち』が芥川賞候補に挙げられ、出世作となった。以後、宗教、社会問題などをテーマに幅広く執筆活動を展開。エッセイ『誰のために愛するか』はじめベストセラーは数多い。近年は生き方や老い方をテーマとしたエッセイが多く、人気を集めている。保守的論者としても知られる。大学の後輩である上皇后美智子とは親交が深く、三浦の生前から夫婦ぐるみで親しかった。上皇后(天皇)夫妻が葉山で静養する折、夫妻で三浦半島の曽野の別荘を訪問することも多い。日本財団会長、日本郵政取締役を務めた。日本芸術院会員。文化功労者。

 

四季月記へ移動します 
四季月記へ移動します 
鎌倉寺社探訪-2017へ移動します 
鎌倉寺社探訪-2017へ移動します 
鎌倉寺社探訪-2016へ移動します 
鎌倉寺社探訪-2016へ移動します 
鎌倉寺社探訪-2015へ移動します 
鎌倉寺社探訪-2015へ移動します 
オートシェイプ画-2018へ移動します 
オートシェイプ画-2018へ移動します 
オートシェイプ画-2017へ移動します 
オートシェイプ画-2017へ移動します 
オートシェイプ画-2016へ移動します 
オートシェイプ画-2016へ移動します 
リンク:四季の花・夏の花へ移動します 
リンク:四季の花・夏の花へ移動します 
リンク:四季の花・写句へ移動します 
リンク:四季の花・写句へ移動します 
リンク:四季の花・短歌へ移動します 
リンク:四季の花・短歌へ移動します 
リンク:四季の花・野鳥動物 へ移動します 
リンク:四季の花・野鳥動物 へ移動します