四季の雑記 11・2023
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私が気に入った新聞コラムから学んだこと
日本語が下手になったら、この国は終わる・さだまさし
2023/7/30 10:00 喜多 由浩 ライフ くらし 話の肖像画<29>
歌手・音楽家、さだまさし氏
私の好きな歌手・音楽家です。
国家の基本となる外交・安全保障と教育の問題提起は、共感できるところが大ですね。
2023/08/01
さだ まさし(本名:佐田 雅志〈読み同じ〉、1952年4月10日 - )は、日本のシンガーソングライター、俳優、タレント、小説家。國學院大學、東京藝術大学客員教授。フォークデュオのグレープでメジャーデビュー。「精霊流し」のヒットにより全国にその名を知られるようになりました。ソロシンガーになってからも「雨やどり」「案山子」「関白宣言」「道化師のソネット」「親父の一番長い日」「北の国から〜遥かなる大地より〜」など、数々のヒット曲を生み出しました。トークの軽妙さは大きな魅力とされており、それで自身のコンサートのお客を楽しませ、またテレビ・ラジオ番組のパーソナリティーやMCなどとしても活躍。小説家としても活動し、『解夏』『眉山』などの作品を発表しています。
歌手・さだまさし<29> 日本語が下手になったら、この国は終わる
《「僕はこの国を心から愛している」と著書『本気で言いたいことがある』(平成18年、新潮新書)に書いた。国家の基本となる外交・安全保障と教育についても一家言ある》
日本の外交・安全保障のあり方を考えることは、なかなか難しい。そもそも日本は〝完全な独立〟を果たしているとはいえませんから。戦後ずっとアメリカの〝属国文化〟の中にあったことは話しましたよね(4日付)。誤解を恐れずに言えば、安全保障をアメリカに頼り、「安価に繁栄を享受してきた」。これが間違いだったか、というと、悲しいけれど、真っ当な考えだったと言うしかない。日本は「戦争をしない」という前提で、角(かど)が立たないやり方をしてきた。「平和は自分たちの血であがなうしかない」と考えている人たち(国)に対して、日本は「だれかが守ってくれる」でやってきたのです。
ところが国際社会は複雑化してきている。僕たちは「自由と民主主義が一番である」と教わったけど、全体主義の強権国家が勢いを増しつつある。(国民の権利を考慮せずに強圧的なことが可能な)彼らの決定は「早い」。コロナへの対応を見ても分かるでしょ。ただ、日本の国民はそんな体制になることも、アメリカとの関係をそうした国との関係へと変えることも望まないでしょう。だったら国民に覚悟を問うべきなのに、まともな議論をしてこなかった。
このままでいいのですか? それとも徴兵制を敷きますか? 軍備強化のためにはいったいどれほどのお金がかかりますか? 核の問題はどうしますか? 経済の繁栄や今の豊かな生活を手放す勇気がありますか?―というような議論です。それをしないで来たというのは、日本人の〝ずるさ〟か、あるいは〝知恵〟なのか?
強権国家になることも、それにひれ伏すことも望まないのであればですよ、ずっとずっと将来、エネルギー問題も解決して世界に戦争がなくなるまで日本という国がどう生き延びるかを、考えねばなりません。もちろん軽々に結論が出せる問題ではありませんが…。
《教育問題に対する関心も強い。若者たちが本(活字)を読まなくなったことにも教育問題が関係しているという》
「活字」が生き残るには、もう一度、教育からやり直すしかないと思う。学校教育、ことに初等教育のミスです。初等教育というのは〝真っさらなもの〟に最初に何かを乗せる役だから、本来は最も優秀な人材(教師)を投入しないといけなかったのに、それをやらなかった。
その結果、考えることを拒絶するような子供や若者を育ててしまったのです。言葉を簡略化し、安易な方向に進んでしまう。「早っ、遅っ、うまっ…」などというだけで全部が表現できるようなね。僕は「日本人が日本語が下手になったらこの国は終わる」とずっと言い続けてきた。それが現実になってきているなと感じます。
今や、教師にも優秀な人材が集まらなくなっています。カネがすべての拝金主義、その多寡によって勝者、敗者とするくだらない価値観がまかり通るようになったからでしょう。そこに皆が巻き込まれています。
僕には、おカネを持っているだけで無防備でいられる感覚が分からない。僕が子供のころには、みんな貧しくて、服に継ぎあてをしているのが当たり前だったけど、誰も笑わなかったし、ちっとも不幸だと思いませんでした。それはもっと「別の幸福」があったから。
今の社会は幸福の価値観が変わってしまったのです。それを取り戻さない限り、日本語も戻らないと思います。(聞き手 喜多由浩)
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夏の昆虫と野鳥
2023/07/26
四季の花撮影は卒業しましたが、野鳥・昆虫・小動物の撮影は続けています。
今日は久しぶりにかみさんと撮影に出かけました。暑かった・・。
羽黒蜻蛉、蝉、蝉の抜け殻、川鵜。
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2023年7月9日、義理の母が大往生しました。
2023/07/11
享年97歳、子供3人、子供の連れ添い2人、孫5人、親戚4人の、合計14人に見守られての大往生でした。
手先が器用で人形づくりと、猫が大好きなおばあちゃんでした。
私が描いた、おばあちゃんの愛猫の「ちび」君のイラストです。
自分たちの子供2人も大変世話になりました。優しく時には厳しいおばあちゃんでした。
良い人生だったと思います。ご冥福をお祈りします。
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■作家 曾野綾子氏の助言
老年になれば、妻と死別したり、妻が急に入院したりする可能性が出てくる。そのために、簡単な掃除、洗濯、料理ぐらいができない男というのも、賢い生き方とは言えない。
酒の肴づくり
茄子の梅ナムル
「茄子の梅ナム」・・とろりとした茄子に、梅干しの酸味、胡麻のうまみが絡んでうまい。
2023/06/30
酒の肴には最高です。 美味しいですね。
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孫の女の子が誕生しました
昨日、2023/06/26、次男に、孫の女の子が誕生しました。
はじめての孫で、嬉しいですね。
孫の誕生に乾杯!!
将来の孫の時代も、平和で住みよい世界であることを、願っています。
2023/06/27
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2023/06/21で、fitbitから宇宙飛行士バッジをもらいました。
2023/06/23
fitbitから・・宇宙飛行士 バッジ獲得おめでとうございます!
累積で登った高さが、建物の階数にすると、1階=3m換算×28,000階で、
84,000m=84kmを超えたことになります。
次の高さのバッチは、
35,000階で人工衛星(Satellite)バッジのようです。
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驕れる白人と闘うための日本近代史
2017年から6年間続けた読書後の「要約まとめ」を卒業し、終了することになりました。
2023/06/10
最期にふさわしい本は、松原久子著 田中敏訳の
ドイツで出版:「Raumschiff Japan」『スペースシップジャパン』宇宙船日本 1989年発行
日本語翻訳版:「驕れる白人と闘うための日本近代史」2008年発行です。
中味の濃い、また腑に落ちた点が多々ある、最後の「要約まとめ」にふさわしい本でした。
要約ページも今までの最長の45ページで、結構時間もかかりましたが、非常に勉強になりました。
これからは、読みっぱなしになりますが、また気に入った本があれば、要約まとめもやりたいと思っています。
添付の「読後画像制作」は、今後も続けていきたいと思っています。
●松原久子著「驕れる白人と闘うための日本近代史」
やっと「驕れる白人と闘うための日本近代史」の要約が終わりました。
いや~すごい本だった。よくドイツで出版されたと思います。43年前ですね。
日本でなぜあまり紹介されなかったのだろうか。政治家には是非読んでもらいたい本ですね。
■腑に落ちた点を何点か記載します。
200年の鎖国時代に、近代化できる、文化的、経済的、学問的な社会機構が全て出来上がっていたということ
開国はヨーロッパ列強の白人による侵略であったこと
劣等民族とみなされ、通商条約、市街法権、関税等、植民地扱いされたこと
インド、中国のように植民地化されなかったのは、治外法権地域以外の場所にヨーロッパの軍隊がいなかったこと
開国後、短期間で近代化したのは、ヨーロッパ列強の侵略への恐怖心であること
明治維新で間違ったのは、明治憲法策定を、ドイツ帝国の憲法に準拠したこと
明治憲法により軍隊は天皇に直属し軍部が台頭してしまったこと
欧米列強に経済圏を抑えられ、朝鮮、満州、アジアへの経済進出しかなかったこと
軍部がヨーロッパ列強と同じように、植民地侵略してしまったこと
敗戦後、弾劾裁判で執拗に激しく勧告されたこと
アメリカの治外法権は、米軍基地で復活し今も継続されていること
日本はまだ完全に、独立はしていないこと
軍事大国アメリカは、欧米の攻撃的対外姿勢のまさに延長線上にあること
結局、世界で一番の悪は、一神教のアングロ・サクソン人のイギリスとアメリカということですね。
2017年から続いた6年間の読書要約まとめも、この本で卒業とします。
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■作家 曾野綾子氏の助言
老年になれば、妻と死別したり、妻が急に入院したりする可能性が出てくる。そのために、簡単な掃除、洗濯、料理ぐらいができない男というのも、賢い生き方とは言えない。
酒の肴づくり
ガスパッチョそうめん
「ガスパッチョそうめん」・・ガスパッチョは、スペイン・アンダルシア地方の飲む野菜サラダのことだそうです。
2023/05/30
この作り方のソーメンは、特にお美味しいですね。
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こどもの日
2023/05/05
我が家の男の子二人はもう独立して居りませんが、
今年も小さな兜が飾ってありました。光堂作の兜飾りですね。
女の人って忘れずによくきちんと飾りますね。感心。
もう大きな兜と鎧は飾らないと思います。少し寂しい。
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2016年から始めた、「四季の花と野鳥」の写真撮影を4月30日で卒業しました。
2023/05/02
2016年に撮影をはじめて7年間、めちゃくちゃ楽しかったです。
いつもFBで写真を見てくれた方々、ありがとうございました。
また、7年間の撮影の作品を、HP上に残せたのは非常に良かったと思っています。
横浜も野花や野鳥がだんだん少なくなって残念ですが、しょうがないですかね。
鎌倉寺社探訪の写真撮影はこれからも継続していきます。
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最近、新聞コラムで学んだこと
若人に期待する100年後の日本 裏千家前家元・千玄室
2023/4/30 10:00 聞き手山上 直子 ライフ 話の肖像画
茶道の精神は奥が深いですね。
「国を守る」ということを、若い人たちが持つことは非常に大事だと感じました。
2023/05/02
千 玄室(せん げんしつ、1923年(大正12年)4月19日 - )は、茶道裏千家前家元15代汎叟宗室。斎号は鵬雲斎。若宗匠時代は宗興。現在は大宗匠・千玄室と称する。「玄室」の名は、裏千家4代目の仙叟宗室が宗室襲名前に玄室と名乗っており、これに因んで12代直叟宗室が隠居した際に玄室を名乗ったことに由来する[要出典]。本名は千 政興。京都大学大学院特任教授・大阪大学大学院客員教授として、伝統芸術研究領域における指導に当たるほか、外務省参与(2019年3月31日まで)、ユネスコ親善大使、日本・国連親善大使、日本国際連合協会会長、日本オリンピック委員会名誉委員、日本会議代表委員、日本馬術連盟会長、京都サンガF.C.取締役などを務めている。
話の肖像画
裏千家前家元・千玄室
若人に期待する100年後の日本
《人生100年、6歳で始めた茶の道はなんと94年。大正、昭和、平成、令和と4つの時代を生きてきた。そんな茶人にこれからを聞いた》
孫が5人いまして、今はひ孫も5人になりました。若い人たちは、自由でいい世の中に座ってくれていると思います。けれども、まずは人それぞれが自分の100年ではなく、100年後の人たちがどう生きるのかということを考えないといけないと思います。
ところが日本という国が、そして日本人が、昔のように一つの厳しい道筋というものを持っていないと感じます。昔の政治家や経済人はすごかった。なんでもない人でも、日本人はみな「腹」をね(ポン、と自分の腹を打って)、持っていたものです。今はそれがない。政治は党利党略ばかりです。尖閣諸島が取られたら、台湾が攻められたらどうするのでしょう。外交政策も頼りないし、そもそも今の日本人は、考えが甘いのです。これで今の日本を守っていけるのでしょうか。危機感を持って、国民全体で考えねばなりません。
「国を守る」というのは、戦争を肯定しているわけではありません。国民の命や財産を守るということです。私は戦争経験者ですから戦争には反対です。ただ、「平和、平和」といっても、平和がやってきてくれるわけではありません。現に今、世界のあちこちで戦争や紛争が起きています。
若い人たちには分別のある自分自身というものを創ってほしいと思います。情報があふれる今の社会で、人に流されるのではなく、自分の価値観を持ってほしいのです。私たちの時代は自分で自分の価値観を作ったものでした。本を読み、人の話を聞き、そして自分で考える。親や周囲の人に感謝することも大切です。ありがたいという気持ちが大事なのです。
《生かされていることの大切さ、尊さを思う》
生きているということはすばらしいことです。師である後藤瑞巌(ずいがん)老師から「いまここにあんたが生きているということは、あんただけ一人いるということではない」と言われたことがあります。ご先祖様や両親、何万という仏様がいるのだから「日々、『ああ、ありがたい、もったいない』と思って暮らしなさいよ」とおっしゃいました。生きているということは、多くの人に、動物や植物にも生かされているということなのです。
大徳寺に参禅して約1年、僧堂を去る日も近づいた頃のことです。ある公案を授けられました。公案とは師から与えられる問題で、答えを導き出すことで悟りを得ようとするものです。
一言「破草鞋(はそうあい)」とおっしゃった。さて、ハソウアイとは何か? さっぱりわかりません。ようやく破れた草鞋(わらじ)だと思い当たり、勇んで「やぶれわらじなし」と申しますと、「馬鹿(ばか)!」と一喝されました。結局、分からないまま僧堂を去りました。
それから十数年後、托鉢(たくはつ)僧が来られ、玄関でお茶をお出ししたときのことでした。ふと足元を見ると草鞋が擦り切れています。そこで、ようやくわかったのでした。私は草鞋にとらわれていたことに気づいたのです。「破草鞋」とは「草鞋を忘れる」、つまり「無」であることを悟ったのでした。
一つのことに固執していては悟ることはできないのです。茶道の構えも無です。究めた先には何もない、「無」あるのみです。この年になって私も草鞋を履いていたことを忘れました。
この先、さて、何があるでしょうか。今も私は日々の新たな発見を、感動を楽しみにしています。許される限り、やはり「一盌(わん)」をもって茶道の精神を伝え続けたいと思います。(聞き手 山上直子)
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制作活動をリセットしました
2023/05/01
現状の趣味の活動が時間的に行き詰まっていると感じ、この状況を切り替えるために、いったんすべての制作活動をリセットすることにしました。
初期の制作活動の骨子に戻り、今後のHP制作活動は、
■鎌倉寺社探訪の雑記帳、■オートシェイプ画ギャラリーの2本に集約することにしました。
その2本の制作の中で、■鎌倉寺社探訪、■読書のまとめ、■近現代史記事紹介、■四季の雑記、■オートシェイプ画制作、等の活動を行っていくことにします。合間にJAZZ・海外ドラマ・音楽鑑賞は継続したいと思っています。
今回のリセットにより、■四季の花だより&余白の時、■オートシェイプ画(AI)、■ブログ帷子川の日々、■Wix・HP、の4本は、思い切って休止としました。
また、SNSの投稿活動も休止することにしました。
やはり無理をせず余裕をもって活動しないと、どこかに歪みがきてしまいますね。
これでだいぶ楽になりました。たまにはリセットも必要ですね。
本日から、溜まっている読書と、オートシェイプ画イラスト制作に注力します。
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■作家 曾野綾子氏の助言
老年になれば、妻と死別したり、妻が急に入院したりする可能性が出てくる。そのために、簡単な掃除、洗濯、料理ぐらいができない男というのも、賢い生き方とは言えない。
酒の肴づくり
わかめと胡瓜と茗荷の酢味噌和え
「わかめと胡瓜と茗荷の酢味噌和え」・・酢味噌と言えば和え物、わかめと胡瓜と茗荷が合います
2023/04/28
酒のつまみには最高ですね。
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今年も「楓の翼果」が撮れました。
2023/04/23
毎年楽しみにしているイロハモミジの翼果です。いいですね。
楓の翼果(カエデのよくか)は、文字通り、翼を持つ果実(種)です。紅のプロペラ状の翼で風を受け、中にある種を遠くまで運ぶそうです。カエデの仲間の種子は、「翼果(よくか)」とよばれる2枚の羽をもつ果実の中にあり、この一枚の羽の片方の先端に種があります。一見アンバランスな形に見えますが、羽の長さと種の重さは、カエデ独特の回転ができるよう絶妙なバランスで保たれているそうです。
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Wixホームページをはじめて
もっとかっこいいオートシェイプ画のホームページが作りたくて、Wixに登録しました。
説明書が無いので試行錯誤のスタートです。
2023/04/21
途中ギブアップかな?と思いましたが、いろいろと、あっちを触り、こっちを触りしていたら、何となく
分かる部分が出てきました。まだ1/10ぐらいの範囲ですが少し先が見えてきたような気がします。
人間の学習能力もなかなかですね。完成が楽しみですが当分未公開にします。
半年ぐらいは、システムの中身を確認しながら、ページ制作を楽しみたいと思っています。
今日はPortfolioの意味を知ることから・・。
Portfolioとは、複数の書類をひとまとめに持ち運べるケースの意味です。
つまり、ポートフォリオは、完成品をひとつだけ作るのではなく、提示する相手と状況に応じて内容を差し替えていく、という意味合いがそもそもの根本にあるのです。なるほど、Web上で作品を紹介するWebポートフォリオ(ポートフォリオサイト)をつくり、ギャラリーのように作品を差し替えて展示するイメージですね。わかりました。と、こんな感じでやっています。
どんなHPが出来上がるのか?システムを触っていると結構楽しいです。
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私が気に入った新聞コラムから学んだこと。
互いに忘れない日本とトルコの絆
登山家 野口健氏
私の好きなアルピニスト 野口健氏
目に見えないところでしっかり活動している人。素晴らしいと思います。
2023/04/19
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野口 健(のぐち けん、1973年8月21日 - )は、日本の登山家、環境活動家。亜細亜大学国際関係学部卒業。NPO法人PEAK+AID(ピーク・エイド)代表(2020年時点)として、ヒマラヤ・富士山での清掃活動といった環境保護への取り組み、また遭難死したシェルパ族の子どもたちへの教育支援「シェルパ基金」やヒマラヤでの学校建設・森林づくり、第二次世界大戦の戦没者の遺骨収集などの社会貢献活動を行っている。
互いに忘れない日本とトルコの絆 野口健
トルコ・シリア大地震の発生から約2カ月。寒い被災地で凍えている被災者へ冬山用の寝袋を届けようとスタートした活動は、最初の1カ月で約6000個の寝袋を届け、次に停電で暗い被災地に灯(あか)りを届けようとソーラーランタンを集めることにした。
いまだ約250万人もの人々がテント生活を余儀なくされている。東日本大震災でもそうであったように被災地の夜はとても暗く、長い。熊本地震では、車中泊対策にテント村を開設し、約600人の方々と共同生活を行ったが、夜が近づいてくる度に気持ちが重たくなった。その時、寄付していただいた大量のランタンを全てのテントに配った。160張(はり)ある大型テントが一斉に明かりを灯(とも)す。まるで辺り一面に蛍が舞うような光景は生涯忘れないだろう。灯(あか)りは人々の心を救う。
歌手のさだまさしさんが「一緒にやりましょう!」と協力していただき、あっという間に全国から1万1000個以上のソーラーランタンが集まり、既にその大半はトルコに届けられた。
トルコのギュンゲン駐日大使からは「迅速なサポートに感謝しています。ソーラーランタンは、暗い被災地では重要なアイテム。どうして日本人はトルコのためにここまでやってくれるのですか」と感謝の言葉をいただいた。
これに対して僕は「テヘランの恩返しです」。1985年のイラン・イラク戦争。民間機さえ無差別攻撃を受けかねない危険な状況の中で、イランのテヘランに取り残された邦人215人をトルコ航空機が決死の飛行で救出してくれたことがあったのである。
ギュンゲン大使が「日本人は40年近くも前のことを覚えているのですね」。僕は「あなたたちこそ100年以上も前のことを忘れないでいてくださっています」と。
ギュンゲン大使は僕に手を差し伸べながら「1890年のエルトゥールル号遭難で日本人に助けてもらったこと。私たちは決して忘れません。イランでの救出はその恩返しだったのです」。僕は「その恩返しの恩返しが寝袋、ソーラーランタンなのです」と強く握手を交わした。
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春の蜻蛉「アサヒナカワトンボ」がきた。
2023/04/18
我が家のベランダに、春の蜻蛉、
「アサヒナカワトンボ」が来たので、撮影しました。パチリ。
日本特産種で,新潟,群馬,埼玉,東京,千葉,茨城各県より南西の本州・四国・九州に分布します。
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トランプ大統領が嗤う「日本人の傾向と対策」ケント・ギルバート著を
AIで検索してみました。
2023/04/15
興味があったので、トランプ大統領が嗤う「日本人の傾向と対策」ケント・ギルバート著を、AIを使った「ChatGPT」と「新しいBing」の2つで、この本の要約を検索してみました。
2つ共、要約というより概要でした。内容的には新しいBingの方がよくできていると感じました。
別途制作した「私の要約まとめ」には遠く及びませんが、2年後には追いつくかもしれません。以下検索内容です。楽しかったです。
●日本人の傾向と対策という、ケント・ギルバート氏の本の要約はできますか?
2023/04/12 ChatGPTで検索してみました。
ケント・ギルバート氏の『日本人の傾向と対策』は、日本人のビジネス文化についての指南書です。以下に、本書の要約を示します。
本書では、日本人のビジネス文化について、その歴史や背景、文化的な傾向について説明されています。また、日本人と海外のビジネス文化との違いについても詳しく解説されています。
日本人のビジネス文化には、多くの良い点があります。例えば、礼儀正しさ、チームワークへの重視、忍耐強さなどです。しかし、一方で、日本人のビジネス文化には、海外から見ると改善が必要な点もあります。例えば、コミュニケーション能力の不足、個人主義の不足、ビジネスの柔軟性の不足などです。
本書では、日本人のビジネス文化の欠点を改善するための対策も提案されています。例えば、異文化コミュニケーションのトレーニング、個人主義的なマインドセットの導入、ビジネスの柔軟性を高めるための改革などです。
以上が、ケント・ギルバート氏の『日本人の傾向と対策』の要約です。本書は、日本人のビジネス文化に興味のある方や、日本人とのビジネスを行う外国人の方にとって、非常に参考になる一冊です。
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●日本人の傾向と対策という、ケント・ギルバート氏の本の要約はできますか?
2023/04/12 新しいBingで検索してみました。出典元がついてきます。
こんにちは、こちらはBingです。😊
ケント・ギルバート氏の本「トランプ大統領が嗤う 日本人の傾向と対策」の要約は以下の通りです。
本書は、アメリカ人弁護士であり日本に長年住んでいる著者が、日本人の国際感覚や自己主張の欠如、政治や経済の問題などについて、トランプ大統領の視点から批判的に分析したものです。(1.2.3)
著者は、日本人が自分たちの国や文化に対して過度に誇りを持ち、他国と比較しないことや、歴史的な事実を認めないことが、国際社会で孤立する原因になっていると指摘します。(1.2.3)
また、日本人が自分の意見をはっきりと言わずに曖昧にすることや、上下関係や集団主義に縛られることが、個人の能力や創造性を阻害し、イノベーションやリーダーシップを生み出せないことを批判します。(1.2.3)
さらに、日本の政治家や官僚が国民の利益よりも自分たちの利益を優先し、汚職や不正を繰り返すことや、日本の経済が停滞し続けることを問題視します。(1.2.3)
本書は、日本人に対して厳しい言葉で語りかける一方で、日本人の良い面も認めており、日本人が自信を持ち、積極的に世界に向き合うことを勧めています。(1.2.3)
以上が本書の要約です。ご参考になれば幸いです。😊
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朝起きてガラス拭きの後に苔に霧吹きをして様子を見るのが日課になっています。
暮らしの趣味・今朝の苔テラリウムです。
2023/04/13
いい感じで育っています。まあ~まあ~かな。
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ChatGPT4.0のリリースに思うこと
2023/04/09
画像はパソコンで描いたJAZZベース奏者「Sam Jones」。
私にとって人生の革命的なことは、1995年リリースのWindows95でした。
独学で勉強をして、自分にとってなくてはならないツールとなり、現役時代の原動力になったような気がします。
当時、Windows95のパソコンは24~5万しており、とても買うことができず、やっと買えたのは18万ぐらいになってからだったと記憶しています。
このWindows95パソコンのおかげで、今まで他の人に打ってもらっていた文章が全部自分で完結することができ、自分のペース(早すぎる)で仕事ができるようになりました。その効果はすばらしいものでした。その後のスマートフォンもタブレットも機能はその延長ですので、つくづく当時独学で勉強できたことがその後の人生に多大な影響を与えたことを痛感しています。今では趣味でやっているHPやらブログやら、パソコンで描くオートシェイプ画制作やらも、すべてこの独学のおかげだと言えます。
今回のChatGPT4.0のリリースに関しては、世の中的には賛否両論で色々と問題もありますが、私は1995年のWindows95以来の革命的なことだと直感しています。お金がかかることと、日本語版がまだ完全でないことなどで、自分が使うのはまだ2年ぐらい先だと思いますが、今からそれに向かって、また独学で勉強したいと思っています。
映像、音、絵(画像)、文章、等々、表現とアウトプット制作物が、かなりの分野で変わることが予想されますので、許される範囲内で自分の好きなものがアウトプットできるようになれば、かなり面白いことが体験できるかもしれません。
今は勉強しながら、それを楽しみにしています。注意:これはあくまで私の感想です。
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帷子川の野鳥
4月のヒヨドリ(鵯)
2023/04/08
やっとちょこちょこと出はじめました。桜とヒヨドリです。
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最近、新聞コラムで学んだこと
人類はついに新たな段階に!?
エッセイスト、動物行動学研究家・竹内久美子氏
2023/04/07
ChatGPT―4という、対話型AI(人工知能)の最新版リリースについての
動物行動学研究家としてのコメントですが、非常に参考になりました。
竹内 久美子(たけうち くみこ、1956年 - )は、日本のエッセイスト、動物行動学研究家。産経新聞「正論」メンバー。愛知県生まれ。1974年(昭和49年)愛知県立旭丘高校普通科卒業、1979年(昭和54年)京都大学理学部卒。同大学大学院博士課程中退。京大・院では日高敏隆教室に在籍し動物行動学を専攻。ツイッターのプロフィールで理学修士であると称している。
人類はついに新たな段階に!?
エッセイスト、動物行動学研究家・竹内久美子
1969年のアポロ宇宙船月面着陸以来の出来事だ、いや、産業革命にも匹敵する―。人によってはこれ以上の表現はないというほどの賛辞を贈る革新的技術が発表された。
ChatGPT―4という、対話型AI(人工知能)の最新版で開発元は米国のOpenAI社である。これが3月15日のこと。
背筋が凍る能力を持つAI
ChatGPTはそもそも、昨年11月に最初の版がリリースされたのち徐々に改良を重ね、4では単に優秀なだけでなく、我々が背筋が凍りそうになるくらいの危機感を覚える、クリエーティブな能力を備えるに至った。
さらにインターネットにつながる環境さえあれば、誰でも今すぐ無料で使用することができるという強みを持っている。従来のAIでは付属機器を購入するなど、使用のために手続きとお金を必要としたこともあったが、それとは対照的だ。
ChatGPT―4が具体的にどうすごいのか。
たとえば米国の司法試験の模擬問題で、人間の上位10%のスコアをたたき出すことができ、合格間違いなし(1つ前の3・5バージョンでは下位の10%であり、これでは合格できなかった)。その他の専門的、学術的分野でも人間レベルのパフォーマンスができる。
指示に従って小説、エッセー、脚本、詩などが書ける。文章だけでなく、受け取った画像に対しても返答できる。たとえば小麦粉、卵、ミルクの写真を示し、これらを使って何ができるかを聞くと、「パンケーキ、ワッフルなど無限の選択肢がある」と答える。
ジョークの写真にも、どこがどう笑えるかを答えることができる。作詞、作曲も可能だ。
一方で、むろん問題点も少なくない。
3・5バージョンではかなりの割合でトンチンカンな答えを出し、しかも自信満々に答える。ある人が自分の名を入力したが、同姓同名でもないのに、落選中の政治家であると説明されたし、近所でおすすめの焼き鳥屋を聞いたが、5件中実在するのはたった1件であったという。
恐ろしくて試していないが
ただしこのような点はあっという間に改善されるだろう。返答が攻撃的であるとか、差別的であることもあるが、これらもすぐに改善されるはずだ。
深刻なのは知的労働者の仕事が奪われることだ。恐ろしくて試していないが、「ChatGPT―4をテーマに竹内久美子風の文体で『正論』を指定の文字数で書け」と命ずれば、もっともらしい原稿を書いてくれることだろう。
学力の低下も確実だ。学生の大半が既に宿題や論文作成のために利用したことがあるといい、ニューヨーク市では学生と教師はこのサービスにアクセスできないようにしたという。当然、学問分野も機能不全に陥る。
フェイクニュースが大量に発生し、人間の意見とAIの発する意見とがごちゃまぜとなり、世論がおかしな方向へと向かう。世論操作は現在、既にある程度は行われているが、民主主義が、もっとひどく脅かされることになるだろう。
こういう状況に対し、本家のOpenAIは、情報操作、世論誘導、教育、学問分野での不正行為などを正すべく、人間がつくったか、AIがつくったかを判定するツールを改良中だという。
AIの飛躍的革新を目の当たりにすると、どうしても気になるのはシンギュラリティがやって来るのか、それはいつ頃かということだ。シンギュラリティとは発明家で思想家のレイ・カーツワイルが2005年の著書『シンギュラリティは近い』で示した概念で、AIが人間の知能を超える技術的特異点、あるいはそれによって人間生活が大きく変化する時である。
「子育て」の英知活かすとき
カーツワイルは当時それを2045年と想定したが、ここ数年のAIの進歩を考えると、目前と言っていいだろう。
この件についてOpenAIの創設者の1人であるサム・アルトマンは言う。「シンギュラリティが来るのは確実だ。問題はAIが意志を持つかどうかである」
2015年、アルトマンとともにOpenAIを共同で設立したのが、かのイーロン・マスクであるが、彼はネット上に一度あがった情報がとめどなく拡散していく、バイラル現象に警鐘を鳴らし、設立から3年で同社を去った。2022年12月4日になると「ChatGPTは恐ろしくよくできている。我々は危険で手ごわいAIからそう遠くないところにいる」とツイートしている。
ともあれ、事がここまで進んだ以上、AIが意志を持つかどうかと言っている場合ではない。意志を持つことを前提にすべきだ。
その際、我々としては人類が蓄積してきた英知で対抗するしかないだろう。特に、子育てのノウハウを活(い)かしてAIを伸ばし、あしらい、なだめる…。AIの産みの親はほかでもない、人間なのだから。(たけうち くみこ)
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古いスマホを有効活用するためリニューアルしました。
2023/04/06
使っていないスマホを情報収集専用で使おうと思い、ケースを新しくしようと思ったら、古くて売っていない。
仕方なくサイズが近いケースを購入しました。ケースにぴったり合うように上部、サイドに細工をして、
カバー裏に気分を上げるためにアメリカンワッペンを貼って完成です。結構うまくいきました。
電話はできないので、Wi-Fiにつないでの使用になりますが、さて思惑通り活用できるかどうか?
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先月末にChatGPT4.0がリリースされネット上は大騒ぎになっていますが、
私はAI・3.5を利用した「新しいBing」のほうで検索をやって遊んでいます。
2023/04/05
Bingは最新情報がとれて出典元が提示されるので、chatGPT4.0より信頼性があって良いみたいですよ。
そのうちChatGPT4.0の日本語訳がよくなったら、そちらも勉強してやってみたいと思っています。
竹内久美子氏の「人類は新たな段階に」というコラムも読みましたが、落合陽一氏によるとAI(人工知能)の時代は2025年には
もう到達するようです。きっといろんな分野で革命的変化があるということだと思います。
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過去の私のHPの雑記をみたら、2019年に次のような文章を書いていました。
●トランセンデンスを見て、思うこと 2019/07/18
昨日、人工知能が人間を支配する映画「トランセンデンス」を見ましたが、今日の朝のニュースで、イーロン・マスク氏のニューラリンク社が、脳とコンピュータの端末をつなぐシステムの臨床試験の実施許可申請を出したと報道されていました。
2020年にも臨床試験は開始されるそうです。凄いことですが、大丈夫なのかな?と心配したりしています。
このニュースは、日本の報道は1局1回きりで、その後放送されませんでした。
テレビは全局芸能ゴシップばかり。日本のマスコミは少し変ですね。海外のようにニュース専門チャンネルが欲しいところです。結局ネットで詳細確認しました。
それからたったの3.5年で、早くもAI(人工知能)chatGPT4.0がリリースされたことになります。
大変だけど面白い時代がくるということですね。
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■作家 曾野綾子氏の助言
老年になれば、妻と死別したり、妻が急に入院したりする可能性が出てくる。そのために、簡単な掃除、洗濯、料理ぐらいができない男というのも、賢い生き方とは言えない。
酒の肴づくり
たたき鶏ごぼう
ジュワッとごま甘酢がしみでるごぼうに、香ばしくジューシーな鶏肉が美味しい。
2023/03/31
糸唐辛子がピリッと効いた、ごぼうと鶏肉が抜群!。
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帷子川の野鳥
3月の川鵜
2023/03/28
久しぶりの撮影。アップの表情がなんともいい。
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帷子川の野鳥
3月の川蝉(翡翠)
2023/03/08
この時期の川蝉は私としては珍しいです。午後の日差しの撮影でした。
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最近、新聞コラムで学んだこと
ワールド、コスモス2つの世界
文芸批評家 新保祐司氏
■『渡辺氏は、自分にとって「世界」というのは2つあると言う。ワールドとコスモスである。』という指摘は、非常に興味深い内容ですね。コスモスを深く生きることの大切さが何となくわかります。
2023/03/07
新保 祐司(しんぽ ゆうじ、1953年5月12日 - )は、日本の文芸評論家。宮城県仙台市出身。1977年東京大学文学部仏文科卒業。元都留文科大学副学長・教授。キリスト教や日本の伝統・文化に理解を示す。自らの評論を「文芸的な評論」とし、詩的な文章をつくることを主眼としている。2007年度の第8回正論新風賞を受賞。2017年度の第33回正論大賞を受賞した。
ワールド、コスモス2つの世界 文芸批評家・新保祐司
名著『逝きし世の面影』をはじめ多くの著作をのこし、昨年12月25日に92歳で亡くなった日本近代史家の渡辺京二氏は、産経新聞の「話の肖像画」に、平成30年8月14日から18日の間、5回にわたって登場されている。
渡辺京二氏が指摘した嫌悪感
その紙面で、2カ所「嫌悪・嫌悪感」という言い方をされていたところが印象に残った。一つ目は、「反国家主義には嫌悪を感じます。現代社会では、国民として国家に帰属し、現実的な利害をともにしなければ生きてゆけないし、治安や医療をはじめ、さまざまな面で国家のお世話にもなっているわけですから。また、国連に協力するために自衛隊を海外に派兵するのは当然だと思います。それを拒否するのは、エゴイズムにほかなりません」と語られているところである。
見事なまでに「エゴイズム」を脱却していた渡辺京二という人物の言葉は、「エゴイズム」から遠く離れた精神に立脚した思索なるが故に、清潔で的確なものであった。「反国家主義」は、実は「エゴイズム」から来ていると喝破したのは、それをよく表している。
もう一つは、「自分の国の悪口を言いたがるのは日本だけでなく世界中のインテリの特徴です。自国の悪口を言うことができ、『いやそうじゃない』と強弁するのではなく、自分の国の悪いところを素直に認めることができる。それ自体は大事です。ただ、海外や別の場所に進んだモデルを求めてそれと同化し、日本の悪口を言うことによって自分が偉くなったような気になったり、喜々としていたりする態度には嫌悪感を覚えます。自分の国の悪口を言うときには苦痛の念が伴うはずなのですから…」と語られているところである。
渡辺氏は、「インテリ」臭のない人物であった。在野の人であり、生活を深く生きて自分の頭で考え抜いた。氏の血の通った文章の力強さは、アカデミズムの空虚さを浮かび上がらせるものであった。氏は、最高の「独学者」だったのである。
「インテリ」跋扈する悪弊
江戸時代という「逝きし世」の次の時代、則(すなわ)ち日本の近代には、現在に至るまでこのような「インテリ」が跋扈(ばっこ)する悪弊がある。日本の近代において「海外や別の場所に進んだモデルを求めてそれと同化し」の「海外」は、戦前は西欧、戦後はアメリカであった。一言で言えば、欧米である。この欧米コンプレックスの「インテリ」が、日本という国土に住む「常民」の価値が分からずに「自分が偉くなったような気になったり」していたわけである。
欧米は、確かに学ぶべきものを多く持っていた。しかし、欧米の文明のピークは、とうに過ぎて、既に衰退から崩壊の段階に入っている。それをまだ欧米に「進んだモデルを求めて」、欧米ではこうなっているから日本でもそうしなければならないといった言説が今もなされるのは時代錯誤である。シュペングラーの『西洋の没落』が刊行されてからもう1世紀以上もたっているのだ。現実の国際政治において日本は欧米側の一員として行動することが必要だとしても、日本人の保守的立ち位置の精神的独自性を保つことを忘れてはならない。
渡辺氏は、自分にとって「世界」というのは2つあると言う。ワールドとコスモスである。ワールドは、政治と経済と文化が展開される空間である。国際政治の舞台であり、インターネットが覆っている世界である。一方、コスモスは、生身の自分を取り巻く世界であり、氏は『無名の人生』の中で「太陽や星や月や、山や森や川に取り巻かれ、風が吹き、雨が降り、住む所を同じくする人びとと交わる世界」としてのコスモスを深く生きることの大切さを語っている。
保守の精神深められる
現代人は、ワールドの世界に心奪われて生きざるを得なくなった。コスモスの世界へ精神を傾ける機会が少なくなっている。新型コロナウイルス禍は、その対処をめぐってワールドの世界がコスモスの世界に侵入してくることであった。また、ロシアによるウクライナ侵攻は、ワールドの世界の究極的な現われの一つである戦争を突きつけた。
今日、明治時代の歌人、石川啄木の「この四五年、/空を仰ぐといふことが一度もなかりき。/かうもなるものか?」という短歌の感慨がしみじみと感じられる人も多いのではないか。
グローバリズムの中で均一化して行くワールドの世界の圧迫の中にあっても、人間はコスモスの世界を豊かに維持しなければならない。渡辺氏の言葉が重さを持ったのは、コスモスの世界に深く根差していたからである。ワールドの世界を冷静に見極め対処することは言うまでもなく重要であるが、それとともに、コスモスの世界に心を致すことも忘れてはならない。そのコスモスの世界から汲(く)み上げるものによって保守の精神は深められるからである。(しんぽ ゆうじ)
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最近、新聞コラムで学んだこと
どんな人生も豊かに受け取れる方 皇后さま84歳 作家 曾野綾子氏
曾野綾子さんの皇后さま談
人間として非常に大事なことが語られていました。
2023/03/06
曽野 綾子(その あやこ、1931年(昭和6年)9月17日 - )は、日本の作家。「曾野」表記もある。本名は三浦知壽子。旧姓、町田。夫は三浦朱門。カトリック教徒で、洗礼名はマリア・エリザベト。聖心女子大学文学部英文科卒業。『遠来の客たち』が芥川賞候補に挙げられ、出世作となった。以後、宗教、社会問題などをテーマに幅広く執筆活動を展開。エッセイ『誰のために愛するか』はじめベストセラーは数多い。近年は生き方や老い方をテーマとしたエッセイが多く、人気を集めている。保守的論者としても知られる。大学の後輩である上皇后美智子とは親交が深く、三浦の生前から夫婦ぐるみで親しかった。上皇后(天皇)夫妻が葉山で静養する折、夫妻で三浦半島の曽野の別荘を訪問することも多い。日本財団会長、日本郵政取締役を務めた。日本芸術院会員。文化功労者。
どんな人生も豊かに受け取れる方 皇后さま84歳 作家 曾野綾子氏
皇后さまは大変賢い方。賢いとは、どんな人生も豊かに受け取れるということ。それは日本国民にとってとても幸せなことだ。
夫の三浦朱門の生前から、天皇、皇后両陛下が葉山御用邸で静養中、車で30分ほどのところにあるわが家に来られることがある。大根畑の真ん中にあるので、大根を使った家庭料理をお出しする。庶民の生活をご存じでいらっしゃるのも必要なことだから。
御料車が農道を曲がれず、立ち止まってしまったりすると、近くの農家の方がごあいさつをする。すると、両陛下は車の中から作柄について聞かれたりする。生活を知ろうとされているのだ。そういうお人柄が皆を幸福にしている。
皇居の清掃を志願してやって来る人たちへのあいさつも大事にされている。感謝を伝えるだけでなく、何気ない会話もされる。それだけ、日本全体のことをよくご存じなのだ。
皇后さまとしての役割は何より、天皇陛下といいご夫婦でいらっしゃること。教え合ったり、記憶を確かめ合ったり、豊かな会話をされている。皇后さまの言葉遣いには尊敬の念があるが、堅苦しくはない。外から見ていても気持ちがいい。
皇后さまのお誕生日には、まず御所で小さな音楽会をなさる。チェロやフルートなどの演奏家が呼ばれ、プログラムには「伴奏、美智子」と書いてある。ご自分の誕生日なのに、必ず伴奏。主にはならない。その立場を通されている。
上皇后になられたら、少し暇を作って、好きな音楽をなさってほしい。お出歩きの範囲を拡げていただきたい。
一度だけ、皇后さまがお忍びで書店に寄られるのをお手伝いした。後で「文房具売り場にも行きたかった」とおっしゃった。
1年に何度か、皇后さまが気楽に書店にいらっしゃれるようにして差し上げたいとは時々思う。(談)
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